赤十字の7原則:人道(Humanity)

01/06/2015

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人間のいのちと健康、尊厳を守るため、苦痛の予防と軽減に努めます

 

150年以上前に、世界初の国際人道支援組織として生まれた赤十字。

以来、人命の救護を最高目的とし、戦場や被災地のみならず、平時においても人々 の生きる力を支えてきました。今から50年前、それまでの一世紀にわたる活動の基礎と限界を踏まえて、新しい活動基準が誕生。それが、赤十字の基本7原則です。

7つの原則は、あらゆる人道危機に対応する赤十字の姿勢をあらわすものです。 「人道」を絶対的な柱とし、それに続く6つの要素は、人道の精神から生まれる、 いわば手段です。 人間の手の届く範囲で、可能な限り人びとに寄り添う。赤十字の理念は、今この時も、世界のあらゆるところで実践されています。

人道とは・・・
「他人の幸福のために行動するよう仕向けるもの。人間が互いにその運命を改善しあうことが利益であり、かつ互いに助け合うことは負担となるよりも、より多くの満足を人に与えるものである」

by ジャン・ピクテ(1914~2002年) 元ICRC副総裁


 

「人道」にまつわるエピソード①

日本赤十字社 近衞忠煇社長からのメッセージ

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©日本赤十字社

 

赤十字は、19世紀最大の激戦に遭遇したアンリー・デュナンの「戦場にも慈悲を」という悲痛な叫びの中から生まれました。敵味方の区別なく、同じ人間として公平に救護の手を差し伸べるには、活動の中立性が広く受け入れられ、尊重されねばなりません。そこから現在、世界189カ国の赤十字・赤新月社が共有する7つの原則が生まれました。今年は、それが承認されてから50年の節目を迎えます。

一度、干戈を交えたならば、人々の心の傷を癒すには、ざっと百年の歳月を要すると言われます。我が国にとっても、未だ長い道程が残されている最中にも、世界各地では新たな紛争や対立が芽生え、故郷を追われた人々は行く先々で多くの危険と困難に晒されています。

昨年一年間には、アフリカや中東からヨーロッパを目指して27万人もが地中海を渡り、うち約3千5百人が命を落としています。各国の赤十字はそうした状況を深く憂慮し、犠牲者の救援に全力を尽くすと同時に、国際人道法の一層の普及や、非暴力の文化、多様性の尊重を訴え続けています。

今年は、広島、長崎への原爆投下から70周年の節目の年でもあります。国際赤十字は、近年、核兵器の使用は人道のルールにもとり、その結果に対して何人も責任を負えないことから、廃絶すべきと繰り返し訴えています。被爆者の数が、高齢化で年々減少する中で、日本赤十字社としては、この秋、4年に一度政府も加わって開かれる国際赤十字・赤新月社会議で、彼等の切実な思いを発信していきたいと考えております。また我が国は、原爆と原子力発電所事故の二つを共に経験した唯一の国であり、その経験と、それへの備えの必要性についても伝えていく責任があると考えます。原子力発電の賛否はともかく、原発がある以上、万が一に備えるべきというのが我々が学んだ教訓であり、関心を寄せる赤十字・赤新月社と情報を交換し、共通のガイドライン作りを目指しています。

赤十字の7原則の採択50周年を機に、今我々のやるべきこと、やれることは何かを、志を同じくする仲間と共に考えながら、日本の皆様から引き続き赤十字の活動に対するご理解とご支援を賜れれば嬉しく存じます。

 

 


 

「人道」にまつわるエピソード②

世界189カ国で活動する赤十字・赤新月のスタッフからのコメント

人道とは… 最期を迎えられること

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数千もの命を奪い、数えきれない家族を精神的に追い詰めたエボラ出血熱。

フランㇱスのような赤十字・赤新月ボランティアの取り計らいで、遺体は地元の慣習に沿った方法で安全かつ適切に埋葬され、多くの人がその場に立ち会うことができました。

 

【イベントのLivestream情報】

【現場における7原則:「中立」と「独立」の人道的な貢献について語る】と題した公開シンポジウムが、6月17日(水)17:30~18:45(ジュネーブ時間)行われ、Livestreamで配信されます。 詳細は 本部ウェブサイト(英語) をご覧ください。

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