職員の性的不品行を防ぐための措置

お知らせ 09/03/2018

ICRCイヴ・ダコ-事務局長による声明

 

赤十字国際委員会(ICRC)は、職員の性的不品行に関する問題を真摯に受け止めているのか?かつてICRCで働いていた職員も含め、同僚たちからこのような質問を受けます。人道分野で活動する他の組織と同様に、ICRCもそのような行為に正面から向き合う必要がある、と誰もが認識しています。

 

全ての人に断言したいと思います。答えは、イエスです。私たちは、疑いの余地なく、真摯に受け止めています。この組織にいる限り、いかなる形であれ、差別やハラスメント、そして虐待は許されません。

 

今回の問題の規模を調査し、過ちへの対処に力を注ぐなかで、私たちは心の底から謙虚に今この時を過ごさなければなりません。そうした時期であることを私自身も認めます。

 

私たちが近年、今回のような問題にどのような措置を取ってきたのか、現状や今後の取り組みとともにお話します。

 

ここでまず知ってもらいたいことがあります。私たちは、ICRCの行動規範に反する行為に対処する体制の強化に専心しています。そして、誰もが尊敬されるような包括的かつ多様な組織文化の構築に努めています。

 

昨今の性的不品行へのICRCの対応

ICRCはここ数十年、本部による中央集権型ではなく、現場が裁量権を持つ管理体制を確立しています。これは、現場の安全確保や支援物資配付において、生と死を分ける決断を下さなければならないからです。しかし、不品行を管理するにあたってはこの仕組みが裏目に出て、全体数を把握する上で困難が伴います。

 

性的不品行に関して自分たちが持っているデータを洗い出すよう事務局の同僚たちに指示したところ、お金を払って性的サービスを受けたことで解雇された、もしくは内部調査の過程で退職した者が、2015年以降21名いたことが判明しました。また、性的不品行の疑いがもたれた2名の職員に関しては、契約を更新しませんでした。こうした数字を提示することに深い悲しみを覚えます。

 

そのような行為は、私たちが支援する人々やコミュニティーへの裏切りです。人間の尊厳に反しており、こうした事態を防ぐために私たちはもっと注意を払うべきでした。

 

世界にはICRCの職員が17,000人以上います。私たちが懸念するのは、報告されるべきことが未だ報告されていない、もしくは、報告されたもののきちんと処理されていない、ということです。私たちは今現在、こうした懸念に対応中です。

 

不品行疑惑を扱う手続き

全ての職員はICRCの行動規範に沿うことが契約によって義務づけられています。行動規範では、お金を払って性的サービスを受けることを明確に禁じています。2006年に設けられたこの禁止条項は、買春が合法とされる地域も含め、世界のどこにいても常に適用されます。なぜなら、買春する職員と、組織の価値観や使命とは両立しがたいとICRCは信じるからです。

 

2017年の春、私たちはグローバル・コンプライアンス室を設置しました。行動規範の忠実な実施を職員に徹底させ、それをモニタリングする役割を担っています。また、苦情や申し立てを極秘に扱い、独立して機能します。同室が設置される前は、職員が助言やサポートを求める先としてオンブズマンのネットワークを世界中に構築しました。

 

こうした体制は、全ての不品行事案から成る全体像を提示し、組織的に取り締まることを目的として作られています。規則の適用において全体的な統一性、そして公平性を確実にするためです。

 

私たちが支援する方々、そしてICRCの職員に私は誓います。苦情や申し立ては毅然とした態度で一貫性を持って対処します。行動規範に違反した職員は、誰であれ責任を負うことになります。

 

尊敬しあえる文化の育成

これまで私たちが取ってきた対策も重要ですが、受け入れがたい行為に対処するためにはもっとやることがあります。現在の手続きやシステムについては、絶え間なく吟味しています。

 

私たちは謙虚さを保ち、コミュニティーや職員の声に熱心に耳を傾け、ICRCに求められた組織文化の転換を認めなければなりません。

 

変化の必要性について、時に躊躇しながらも決して避けて通るわけにはいかない対話の場を設けてくれた同僚たちに感謝したいと思います。私たちはこうした対話を、ICRCの各国代表部そして本部において、様々な形で参加できる場を設けて引き続き実施していくつもりです。集団的にどう改善していくかという決定について、それぞれが随時報告することになるでしょう。

 

加えて、私は他の人道支援組織にも連絡を取りました。規則に反した人がそれと知られないまま他の組織に移ることを防ぐなど、共同で取り組むことが必要な問題に対応するためです。

 

私は、職員が不品行を防止し、発見し、報告できるよう助長する組織文化を育成することを約束します。全ての疑惑は調査されることになります。人々が安全であると感じ、安心して懸念を口にできるようにしなければなりません。そのため職員には、機密性の高い専用のEメールアドレスを活用するよう奨励しています。

 

極めて重要なことは、この問題に関する沈黙が断ち切られることです。人道分野全体にとっては今が正念場です。私たちが支援する人たちに対して、絶対的な誠実さを持って行動する義務が私たちにはあるのです。

 

原文は本部サイト(英語)をご覧ください。