アフガニスタンチーム大健闘! 体育の日に対日本戦

プレスリリース 13/10/2015

車いすバスケットボール/アジアオセアニアチャンピオンシップ

 

入場を待つ選手たち©Hitomi Makabe/ICRC

入場を待つ選手たち©Hitomi Makabe/ICRC

 

アフガニスタンをめぐる情勢が悪化の一途を辿り、国際社会に緊張が高まる中、10月7日(水)、アフガニスタンの車いすバスケットボールチームが来日。2016年にリオで予定されているパラリンピック競技大会の出場を競う「IWBFアジアオセアニアチャンピオンシップ千葉」に出場し、10月12日の体育の日に日本チームと対戦しました。

 

赤十字国際委員会(ICRC)は、アフガニスタンで7つの義肢義足リハビリテーションセンターを運営していて、今回来日したメンバー全員が同センターの支援を受けています。その顔ぶれは、地雷や戦闘に巻き込まれて足を失った人、ポリオ患者など、さまざまです。(ICRCの義肢義足リハビリセンターの詳細については、本文最後をご覧ください)

 

社会復帰プログラムの一環で、彼らが車いすのバスケチームを結成したのが5年前。今年3月に国際的に認められてオリンピックの選考大会に出場できるようになり、今回、その大会が千葉で行われています。

 

日本チームとの対戦は12日の体育の日でした。英語では、Health & Sports Day。まさに舞台は整いました。結果は、91対12。圧倒的な日本の強さには及びませんでしたが、初めての国際大会に出場できただけで「夢のよう」と選手たち。「日本チームから10点以上獲り、相手を100点以下に抑えることが目標だったから上出来」とアメリカ人コーチのジェス・マークトがメンバーを称えました。

 

試合後、涙を流していたのは、背番号15番のモハマドゥラ(Mohammadullah Ahmadi)。被弾して下半身不随になり、ICRCのリハビリを受けたことがきっかけで、バスケットを始めました。少額融資をICRCから受け、車の部品を扱う小さなショップを開いたものの、二ヶ月前のテロで彼のビジネスも打撃を受けました。戦闘に巻き込まれて身体の自由を奪われ、やっとの思いで自立できると思ったら、また別の暴力に行く先を阻まれるモハマドゥラ。試合に負けたのが悲しいのではなく、自分が出場して、日本戦で得点できたことが嬉しくて涙が出た、と語ってくれました。

 

 

出場選手たち。前列左端がMohammadullah ©Hitomi Homma/ICRC

出場選手たち。前列左端がMohammadullah ©Hitomi Homma/ICRC

 

 


その話を聞いて、思わずもらい泣きしていた職員がいました。義肢義足リハビリセンターで23年間、歩行訓練やリハビリを施しているイタリア人のアルベルト・カイロです。戦いが一向に止まないアフガニスタンを、犠牲者に寄り添いながらずっと見続けてきました。「心配でドキドキし過ぎて試合が見られない。選手たちは自分の子ども同然」というカイロ。来日中は、洗濯や裁縫など身の回りの世話から健康管理まで、選手の面倒をすべてみています。

 

 

選手を見守るカイロ(写真中央)©Etsuko Takita/ICRC

選手を見守るカイロ(写真中央)©Etsuko Takita/ICRC

 

明日14日水曜日は、16時から中国と対戦します。

 

日本滞在は10月18日(日)までを予定しています。

  • チームメンバーの顔ぶれは、コーチのジェス・マークトのブログ(英語)を参照ください
    https://jessmarkt.wordpress.com/

 

  • アフガンチームについてのICRCの記事とフォトギャラリー
    https://www.icrc.org/eng/resources/documents/photo-gallery/2012/afghanistan-wheelchair-basketball-2012-06-28.htm

 

ICRC義肢義足リハビリテーションセンターとは
戦闘や地雷、病気によって足を失った方に無償で義肢義足を提供し、リハビリテーションを施します。同時に、職業訓練をはじめ、新たにビジネスを始めるための少額融資を行ったり、子供たちには在宅教育の機会も提供しています。同センターでは、職業訓練を受けてICRCの職員になった者が、全職員の約96%を占めます。
2015年上半期の実績

  • 患者 64,895人 を支援
  • 新たな患者 4,700人以上を登録、うち切断手術を受けたのは619人
  • 制作した義肢義足の数:9,720
  • 物理療法による治療の回数:131,800
  • 342人の患者に少額融資を提供
  • 358 人の患者に職業訓練を実施、うち 94人が全課程修了(2015年1-6月の間)
  • 患者の自宅への訪問診療およびケア:3,725 (脊髄を損傷した患者約3200人を支援)