
支援
助けを求める人を公平に支援する
紛争地域において、暴力の応酬に苦しんでいる人々に寄り添い、
人間としての尊厳と生活を守りたい。その理念のもと、ICRCは4つの領域で活動しています。
地図上の赤いマークをクリックすると、各大陸におけるICRCの活動をみることができます。
ICRCは世界約100カ所に約2万人の職員を擁します(2020年11月現在)。
本部は、永世中立国スイスのジュネーブにあります。
ICRCが最も大規模に人道支援を展開しているのが、アフリカ大陸です。過去の紛争による影響や、長期化した紛争、その他の様々な暴力を伴う事態によって多くの人が被害を受けています。避難を余儀なくされ、家族や親族を失い、不安定な生活を強いられている人々が再び安定的な生活を送れるよう、物資の配付や、医療支援、収容所訪問のほか、性暴力の被害者支援や家族の再会支援、生活の自立を視野に入れた経済的支援も行っています。
2010‐2015年にかけて、世界中で起きている全紛争に関連する死傷者の約半数が、シリア、イラク、イエメンの人々でした。そして、この3カ国の住民は、いまだ出口の見えない紛争や暴力、情勢不安に苦しめられています。生きていくのに必要不可欠な緊急物資の配付や医療支援、水や電力などのインフラ整備や不発弾の撤去など、あらゆる面から現場の人々に寄り添っています。
また、ICRCが継続する人道支援としては最長となるパレスチナ自治区では、医療事業に加えて、ビジネスを始めるための少額融資などを通じて生活の自立を支援しています。
ロシア国境に近いウクライナ東部での活動がこの地域で最も大きく展開されています。また、ジョージアではグルジア紛争で、バルカン半島では旧ユーゴ紛争で多くの人が行方不明になったことから、追跡調査が長期にわたり続いています。ギリシャでは、移民問題から端を発した被拘束者の訪問を行っています。
アメリカ大陸では、南米のコロンビアでの活動が最大で、反政府組織による長年の武装闘争で疲弊したインフラの立て直しや、行方不明者の追跡調査などを行っています。
また、多くの人が中南米から北米を目指して移動していることで、移動から生じるあらゆる人道問題にも対応しています。
米国では国連本部を含めて積極的な人道外交を展開し、メキシコでは都市型暴力の被害者支援に取り組んでいます。
この地域で最大規模の活動を展開しているアフガニスタンでは、民間人や被拘束者の支援・保護に加えて、戦傷外科にも力を入れ、戦闘に巻き込まれて障がいを負った人々のリハビリや社会復帰・参画なども促しています。2017年8月下旬にミャンマー・ラカイン州で発生した襲撃事件以来、現地のみならず、多くのイスラム系住民が避難した隣国のバングラデシュにおいて人道支援物資の配付や家族の連絡回復・再会支援を行っています。
赤十字というと、日本では医療や災害救援のイメージが強いですが、ICRCは紛争地において、医療のみならず、あらゆる人道支援を、中立・独立・公平に実施しています。
戦禍の人々に寄り添い、命と尊厳を守ることを使命とするその活動は多岐にわたります。生活の自立支援や食料・水・避難所の提供、離散家族の連絡回復・再会支援事業、戦争捕虜や被拘束者の訪問、戦傷外科やトラウマケアなど、紛争の最前線で現場の人道ニーズに応えます。
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“ラチン回廊”を経由した支援