MANGA×ひとのチカラキャンペーン:
コミック・シナリオ・ライター 大石賢一氏のメッセージ

15/07/2015

oishi_big2014年春、コミック・シナリオ・ライターの私はICRC駐日事務所の会議室で打ち合わせを始めました。ICRCのテーマである「人道」という概念の再確認から、私たちマンガチームのプロジェクトはスタートしました。紛争下における非人道的な事件を見過ごして良いものか。また日本においてICRCのテーマは人々に理解されているか、それらのテーマは深く、人間の本質に関わるものでした。

 

駐日事務所は2009年2月に開設され、極東の地において世界の「人道」を新たな視点で見守っていました。私は彼らスタッフの情熱的な問題意識を共有し、日本においてもICRCの存在が評価されるべきであろうと考え、協力することにいたしました。

 

2014年秋、私は重たいテーマを背負ったまま、アフリカ・コンゴ民主共和国へ入りました。その地における具体的な問題は「少年兵問題」と「性暴力問題」でした。それらは長い間問題視されていましたが、解決の決め手はない状態でした。私は何もできないが、事情を日本に伝える事はできるはずだ、そう考えました。

 

マンガを制作する。その最終成果を挙げるための取材です。しかし現地の状況は捉えどころがなく、ひどい日常の中に流れている「非人道」を目の当たりにしました。銃を持つ少年にもたくさん会いました。レイプされた女性にも会いました。何日も被害者の声を聞き続けることで彼らの日常と思考方法を急いで理解し、彼らの苦しみを人間として理解できるようになりました。これで書ける。私は旅の終りにそう感じました。

 

2015年夏。コミック制作は最終段階に入っております。そしていよいよ、10月の発売を目指しております。 多くの方にご賛同いただければありがたいと思っております。

 

コミック・シナリオ・ライター 大石賢一
2015年7月15日


【プロフィール】

大石賢一(おおいしけんいち)。東京神田生まれ。大手広告代理店勤務を経て、『HOTEL』でマンガ脚本家デビュー、その後も『STATION』『朝倉くん、ちょっと!』など次々とヒット作を生み出し、ドラマ・映画などで映像化される。ビジネスの現場を舞台にした人情や成長を描くストーリー作りには定評がある、ビジネス・コミック原作の第一人者。近年は、原作・脚本執筆に留まらずコミック・プロデューサーとして新しい表現の開発、人材育成、「ジャーナル・コミック」の開発などにも手腕を発揮している。