フィリピン:壊滅的な台風の影響により支援が難航

2013.11.10

2013年11月10日

ジュネーブ/マニラ(ICRC)-11月8日に今年もっとも強い勢力となった台風ハイエンにより、フィリピン中央の東ビサヤの一部は完全に荒廃。赤十字国際委員会(ICRC)はフィリピン赤十字や国際赤十字赤月社連盟、各国赤十字社や他の国と協力しながら、救助活動を行っています。

ICRCはタクロバンに事務所と人員がいて、南フィリピンの武力紛争のためにかかわってきたサマール地方に緊急対応を集中させる予定です。タクロバンの所長であるセバスチャン・スジョバートは、「この地域は完全に破壊してしまった多くの命が奪われ、多くの人が行方不明で、飲み水や電気といった基本的なサービスが途絶えています。他にも、広範囲のインフラの損傷があったり、被災地で救助活動に携わる上でコミュニケーション手段が限られてしまったりしています。フィリピン赤十字もICRCのタクロバン事務所も被害を受け、スタッフも一時的に移動を余儀なくされました。。その上、治安も悪化していて、人々はあらゆる支援を必要としています。

 嵐が既に地域を襲っていた11月6日、ICRCのマニラ事務所はタクロバンに向けて、食料やその他、衛生器具やキッチン用具、ジェリー缶、防水布、浮き袋、水処理機などの最低限の救助物資を詰めたトラック11台を派遣しました。しかし、スリガオにおける海上交通が停止したことで数日間立ち往生してしまい、まだ届いていないのが現状です。

ICRCマニラ副代表のグラジエル・レイト・ピッコロは「人道的援助を早急に行う必要があり、そのために、ICRCはマニラやダバオから現地の人員をサポートするために追加人員をヘリコプターで派遣しています。ニーズを調査することが先決で、これらはフィリピン赤十字社と協力して行われます」と言います。

トラックは、11日にはタクロバンにつく予定で、それにより救助物資を配付することが可能になります。ICRCは、被災した人々にできるだけ早く届けることを目指します。

詳細については 本部サイト(英語) をご覧ください。