フィリピン:より手厚い支援が必要
マニラ/ジュネーブ:台風30号がフィリピンに大きな爪痕を残して一カ月が経ちますが、国際赤十字・赤新月社運動は、被災者の長期的ニーズが満たされるよう支援の拡充をドナーに訴えています。
「2004年のスマトラ島沖地震による津波と台風30号を比べると、今回の災害の方が死亡者数は少ないものの、被災者数は5倍に上ります」と国際赤 十字・赤新月社連盟(IFRC)のベルント・シェルフィリピン担当代表は話します。「今後3年から4年をかけてコミュニティの再建を支援していきますが、 そのためにはドナーからの手厚く息の長い支援が必要です」
台風30号により5百万人以上の人々が収入源を一時的あるいは完全に絶たれたため、240万人に食料支援が必要であると推定されています。被災地で あるセブ、パナイ、レイテ、サマール一帯では、赤十字による食料支援が44万人に、そして安全な飲料水が50万人以上に提供されています。
「台風30号直後の寛大な支援のおかげで、食料、水、ヘルスケアといった最低限の支援を喫緊に必要としている人々に届けることができました」と ICRCのアラン・エシュリマン 東アジア・南東アジア・大洋州事業局長は話します。「私たちは、台風30号の被害を受ける前から武力紛争に苦しんできた地域の中でも特に被害が大きく支援 の手が届きにくいコミュニティを中心に支援を展開しています」
支援のスピードが進む中、赤十字社・赤新月社のパートナーは、住民による強固で安全な住居の建築を支援する被災地の長期復元整備、現金払いの助成金 による地元経済の復活、cash-for-workの開始、地域の医療サービスと主要な医療施設の復興などを目指した早期復興プログラムに着手しつつあり ます。
IFRCとICRCは協力してフィリピン赤十字社(PRC)を支援。PRCは台風30号の直後に緊急支援活動を開始し、1,000人以上のボラン ティアが同活動に参加しています。PRCは食料と必須救援物資を配付し、安全な水と医療サービスを提供するかたわら、行方不明者の捜索、遺体の管理・処 置、がれき除去、被災地域での心理的サポートを提供してきました。
「400万人以上の人々が自宅からの立ち退きを余儀なくされています」とPRCのグウェンドリン・パング事務局長は話します。「被災者は、帰る安全な家があり、生計を立て直す手段があり、そして忘れ去れることはないと信じたいのです」
詳細についてはを本部ウェブサイト(英語)ご覧下さい。
さらなる情報は、下記にお問い合わせ下さい。
フィリピン:
- グウェンドリン・パング フィリピン赤十字社事務局長:+63-920-952-7268(携帯)
- パトリック・フラー IFRC広報担当(タクロバン):+63-928-904-7115, Patrick.fuller@ifrc.org, ツイッター@pat_fuller
- ニコラ・ジョーンズ IFRC広報担当(セブ):+63-920-222-2465, NJones@redcross.org.uk、ツイッター@nicjones81
- セシリア・ゴーイン ICRC広報担当(マニラ):+63-999-887-0969, cgoin@icrc.org
ジュネーブ:
- べノワ・カルペンティエール IFRC広報担当:+41-79-213-2413, benoit.carpentier@ifrc.org, ツイッター@BenoistC
- イワン・ワトソン ICRC広報担当:+41-22-730-3345または+41-79-244-6470, ewatson@icrc.org, ツイッターEWatsonICRC