タンザニア:障がい者の生活改善に向けて
ナイロビ/ダルエスサラーム
赤十字国際委員会(ICRC)は、タンザニアの保健・社会福祉省とICRCが、障がい者のためのICRC特別基金に関する覚書に署名したことについて、歓迎の意を表しました。
タンザニア人口4300万人のうち340万人が障がい者であるといわれています。障がいを持つタンザニア人は、幼少期に教育の機会を奪われ、大人になっても社会経済活動から取り残されており、貧困層のなかでも最も貧しい生活を強いられています。特に農村地帯に住む人々の医療やリハビリテーション施設へのアクセスを確保するのが難しく、障がいを持つタンザニア人のうち、今までリハビリテーション・サービスを利用したことがあるのはわずか2%であると推定されています。
そこで、タンザニア保健省と特別基金は障がい者の権利を推進するプログラムを立ち上げました。「最終目標は、身体的な自立支援を必要とするすべての人が、そのためのサービスに確実にアクセスできるようにすること。本プログラムは、個々人だけでなく社会全体に効果をもたらすことが期待されます。」と保健・社会福祉大臣であるHussein Ally Mwinyi氏は話します。
国中の障がい者を特定し、彼らにとって適切なリハビリテーション施設を紹介するだけでなく、各地域のサテライト・ワークショップも設置していく予定です。これらの活動により、身体な自立支援を提供するリハビリテーション施設へ、障がい者がアクセスしやすくなります。
「本プログラムが継続し、拡大していくためにも、タンザニア政府は予算を増やし、さらに深く関わっていくことが期待されています。」と特別基金を率いるJozef Nagels氏は語りました。
詳細な記事はICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。
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障がい者のためのICRC特別基金
ICRCは長い間身体的な自立支援活動を推進してきましたが、1979年に身体的リハビリテーションプログラム(PRP)を本格的に立ち上げ、本分野におけるコミットメントを拡充させました。また、1983年に設立した障がい者のための特別基金(SFD)を通して、低所得国における障がい者の身体的な自立を支援しています。
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