シリア:終わりの見えない苦悩
2013.03.22
ダマスカス―紛争が長引くシリアでは、数百人もの死者が日々出ており、数百万人もの国内避難民や難民は、厳しい環境の中での生活を余儀なくされています。また数万人が拘束されていたり、行方不明になっていて、多くの家族が離れ離れになっているのです。
医療施設が狙われたり、医療スタッフが殺害、脅迫、収容されるなど危険な状況にあり、衛生基準は著しく低下しています。収容所への訪問が制限されていて、収容者の状況が確認できないこともICRCにとっての大きな懸念事項です。今日まで、収容者と直接話ができていないことも非常に憂慮しています。ICRCはシリア・アラブ赤新月社とともに、前線を跨ぎながら最も被害の大きい地域への支援活動に対して、今まで以上に力を入れています。ここ数週間の間には、デモが起こったホムス、ハマ、イドリブの3ヶ所の行政区域へのアクセスも確保をしました。しかし「2年間で何百万人もの人々に救援物資を届けることができましたが、安全やアクセスなどの課題によって、急速に増すニーズに追いついていないのが現状です。」とICRC中近東地域事業局長は語ります。
紛争当事者による政治的解決や、国際社会による停戦交渉もいまだ見通しがたっていません。現場では、多くの人道支援団体が活動を続けているものの、被害者の数はいまだ増え続ける一方です。
詳細な記事、インタビューはICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。