中央アフリカ共和国 :家族と再会を果たした11人の子どもたち
バンギ/ンジャメナ(ICRC) – 1年以上も前にチャドへ避難した中央アフリカ共和国出身の11人の子どもたちが、2015年4月10日と11日に家族との再会を果たしました。赤十字国際委員会(ICRC)はこの再会を実現させるために、チャド赤十字社および中央アフリカ赤十字社と緊密に協力してきました。
「2013年12月に戦闘が起きてから、チャドと中央アフリカ共和国間で実現した初の離散家族の再会です」と首都バンギにあるICRCの代表部で副代表を務めるキャロリン・マルティーノは話します。「数か月間も離ればなれのまま辛い生活を続けた家族が再会を果たすのは、非常に感動的なものです」と付け加えました。
7歳から16歳の子どもたちは、2013年末に中央アフリカ共和国で勃発した暴動に巻き込まれ、両親と離ればなれになりました。この武力衝突により、何千もの一般市民が国内や国外へ逃げ、多くの家族がその途中で離散しました。
一人を除く子どもたち全員が、チャド南部にあるゴレとカビテの難民キャンプに辿りつきました。一番年少でちょうど7歳になったばかりのサレは、チャド南西部にあるバイブークムの親戚のもとに引き取られました。私たちはチャドならびに中央アフリカ赤十字社のボランティアと総力を挙げて追跡調査を行い、ついに中央アフリカ共和国にいる子供たちの家族を見つけたのです。そして、彼らが最愛の家族と再会するよう数日前に避難先からンジャメナに連れて来ました。
サレは、家に帰ることが嬉しいだけでなく、初めて飛行機に乗ることにも非常に興奮した様子で、「飛行機が空を飛んでいるのを見たことはあるけど、こんなに近くで見るのは初めてです。家族と再会して、親友のハッサンとサッカーをして遊ぶのが待ちきれません」と話します。11人の子どもたちのうち二人は、中央アフリカ北西部のパウアで家族と再会しました。また一人は、中部バンバリにある自宅に戻りました。他8人の子どもたちは、首都バンギで両親と再び顔を合わせたのです。
「再会は成功し、非常に感動的でした。離れて暮らしていた数か月間、家族は子供たちとの再会をずっと待ち望んでいました。その希望がやっと叶い、とても嬉しかったようです」とICRCの現地職員が話します。
中央アフリカ共和国で危機が勃発してから、私たちは、中央アフリカ赤十字社と隣国の赤十字社・赤新月社と協力しながら、521人の保護者や養育者のいない子どもを登録しました。そして地域をまたいだ協力が功を奏し、55人の子どもが家族との再会を果たしました。また、中央アフリカ共和国で活動する他の人道支援組織と協力して、数十人の子どもたちを家族のもとに帰しています。
原文は、本部サイト(英語)をご覧ください。