シリア:包囲下の生活を強いられている人々へ支援物資の配布を開始

2016.01.11

 

マダヤに入る共同輸送車両隊© P. Krzysiek/ICRC

マダヤに入る共同輸送車両隊© P. Krzysiek/ICRC

 

赤十字国際員会(ICRC)は、シリア・アラブ赤新月社(SARC)ならびに国連(UN)と協力して、シリアの包囲下にある3カ所で、何千人もの人々に緊急人道支援物資の配布を開始しました。

 

食料や医療物資、毛布、その他の物資が、SARCとUN、ICRCの共同輸送車両隊により首都ダマスカス郊外のマダヤならびにシリア北西部イドリブ近郊のフアとケフラヤに届けられています。これらの地域に残された何千もの人々の苦しみは、国際社会の懸念となっていました。私たちは今後、医療支援の提供に力を注いでいきます。

 

「支援活動はすでに始まっていて、これから数日間続く見込みです。少しずつ前に進んでいると思います。しかし今回の支援をたった一度きりの活動にとどめるわけにはいきません。何万もの人々の苦しみを和らげるために、これらの地域へのアクセスを日常的に確保しなくてはなりません」とICRCのシリア代表部で首席代表を務めるマリアンヌ・ガゼールは話します。

 

マダヤには約4万人、フアとケフラヤには約2万人の人々が暮らしているとされています。今回実現した支援活動は、現地の様々な当事者たちの合意を得て、国連が取りまとめました。

 

「シリアには、包囲下に暮らす人々がまだ40万人以上いることを忘れてはなりません。かれらは非常に苦しい環境に置かれています。特に今は厳しい冬の最中です。必要とされている物資を、人道支援組織が安全に人々のもとに届けられるよう、アクセスが確保されなくてはなりません」とガゼールは訴えます。

 

原文は、本部サイト(英語)をご覧ください。