コロンビア:戦闘により滞る医療サービス

2012.08.21

カリ/ボゴタ/ジュネーブ(ICRC)- コロンビア南部カウカ県の都市ToribíoとJambalóでは、軍隊と武装グループ間の戦闘により医療サービスが妨害されています。ICRCとコロンビア赤十字社は過去数日間、同地域の医療を支援するため巡回診療所を開設し、4万人以上の治療を行いました。

カリにあるICRC副代表部の代表Pascal Porchetは「武力紛争は一般市民が受ける医療サービスに深刻な被害を与えています。全ての紛争当事者には、医療従事者と医療施設を守る義務があります」と訴えます。

巡回診療所は、ToribíoとJambalóの全ての村の住民に医療を提供することが可能です。スタッフはICRCとコロンビア赤十字社の医師、看護士、心理学者を含む職員、および歯科医療従事者、保健教育職員、ワクチン専門医によって構成されており、治療に加えてワクチンや薬も提供します。ICRCは必要な物資を供給するのと同時に、医療チームの安全な活動が保障されるよう当局に働きかけています。

今年に入ってコロンビア国内で医療行為が妨害されたケースは、ICRCが把握するだけでも57件あります。医療サービスを狙った事件は2010年以降増加傾向にあり、施設や車両への攻撃や医療従事者に対する脅迫は人々を恐怖に陥れています。このような状況の中、政府の支援が届かず、人道ニーズが高い遠隔地では医療サービスの提供の中止が余儀なくされています。

武力紛争の被害を受けた国々におけるICRCの優先事項の一つは、医療サービスへのアクセスを確保することです。

詳細な記事はICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。