南スーダン:世界で一番新しい国がジュネーブ条約に署名
ジュバ/ジュネーブ(ICRC)- 7月16日、南スーダン共和国は立法議会で法案を可決し、1949年のジュネーブ4条約及び追加議定書に加入しました。
これにより世界の全ての国がジュネーブ4条約に加入したことになり、同条約は文字通り国際的に遵守されるべき条約となりました。
1949年のジュネーブ4条約及び追加議定書は国際人道法の中核であり、人道的理由から武力紛争による人々への被害を最小限にとどめるための規則を提示しています。これらの規則は、敵対行為に参加していない、あるいはもはや参加していない一般市民、医療従事者、支援者、傷病兵、捕虜、その他の自由を奪われた人々を保護し、紛争当事者に対して戦闘行為の方法に制限を課します。
ジュバのICRC南スーダン代表部首席代表Melker Mabeckは次のように話します。「南スーダンが条約に加入したことを嬉しく思います。人々の命を守り、不要な苦しみを防ぐための規則が、全世界共通のルールとなりました。すべての国が調印したということは紛れもない事実です」。Mabeckは続けて、「南スーダンは、国軍の訓練と指導にジュネーブ条約の内容を取り入れ、条約が理解・遵守されるよう進めていかなければいけません」と今後の課題を述べました。
南スーダン立法議会の立法・司法委員会議長Dentelaire Ayuen Kuurは、同国のジュネーブ条約加入を「南スーダンにおける歴史的な瞬間」と表し、「我が国が平和と繁栄への道を歩むためには、戦闘行為の手段と方法を制限するこれらの規則を確実に守らなければいけません。今日、私たちは一国家として、たとえ戦闘時であっても人道の原理を守ることを誓います」と述べました。
ICRCには、武力紛争の被害を受けた人々を保護し支援する権限が永久的にジュネーブ条約によって与えられています。南スーダンが条約加入を進めるにあたり、ICRCは南スーダン政府に技術サポートと助言を行ってきました。また、ICRCは同国において、国軍および国内に存在する武装グループに対し、国際人道法に関する研修や情報提供を行なっています。
詳細な記事はICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。