最新映像:シリア北東部のアルホル避難民キャンプに病院がオープン
いよいよ今週、シリア北東部のアルホル避難民キャンプに病院がオープンします。
昨年12月以降、このキャンプにやってきた63,000人以上は、戦闘や医療インフラの破壊によって医療へのアクセスがありませんでした。戦闘のみならず、ハサカ県を襲った洪水の被害を受けキャンプにやってきた人たちもいます。
避難民が到着するや、アルホルの人口は74,000人に膨れ上がり、そのうち9割は女性と子どもが占めています。
子どもたちは、厳しい現実を乗り切ろうとキャンプで必死に生き抜いています。
映像に出てくる10歳の少年オマールは、迫撃砲によって重傷を負いました。当時、適切に処置されなかったため足の状態は良くなく、車いすで移動しています。現在オマールは、シリア・アラブ赤新月社の巡回診療を受け、感染症にかからないように傷口を消毒してもらっています。
このような状況を受けて、手術を効率的に行えるようにするなど、高度な医療サービスの提供を目指した病院を設置。災害対応でも使用される最先端施設の一つで、30床を持つ病院として救急救命室、手術室、術後ケア、ラボなどを擁します。最初のローテーションでは、ノルウェー、アイスランド、デンマーク、フィンランドの各赤十字社から医療スタッフが入ることになっています。
今現在、私たちが懸念していることは、夏が近づくにつれ、急上昇する気温が避難民に与える影響です。緑のない、だだっ広いキャンプには、夏の日差しから逃れる場所はありません。子どもたちは、給水タンクが作る日陰に身を寄せ合っています。