昭憲皇太后基金:各国赤十字社・赤新月社の活動を支援して100年

2012.04.13

世界中で活動する各国赤十字社・赤新月社の支援を目的として1912年に創設された昭憲皇太后基金は今年で100周年を迎えます。

結核予防、応急処置訓練、献血からコミュニティー開発まで、昭憲皇太后基金は毎年多岐にわたる活動に役立てられています。創設以来、150を超える各国赤十字社・赤新月社がその支援を受けました。

例年、基金の配分は昭憲皇太后の命日である4月11日にICRCと国際赤十字・赤新月社連盟の代表により構成される昭憲皇太后基金管理合同委員会によって協議され決定します。2012年の支援総額は10万76スイスフラン(約890万円)。下記5つのプロジェクトに配分されることになりました。

アゼルバイジャン赤新月社
Ismayilli地域に住む、困難な環境に置かれた子どもたち90人を対象とした教育プロジェクト。(2万5,000スイスフラン、約221万3,000円)

メキシコ赤十字社
気候変動によって引き起こされる心臓血管・呼吸器・胃腸・皮膚などの疾患に関して、学校や地域、マスコミなどを通じて予防教育を行うためのプロジェクト。気候変動に順応するための対策を学ぶ。(1万1,147スイスフラン、約98万7,000円)

セネガル赤十字社
首都ダカールの郊外に住む、社会的に弱い立場に置かれている女性たちを対象とした、職業訓練センターの建設。およそ250人の女性が調理や小規模ビジネス、応急処置などを学ぶ。また、性感染症に関する教育も行う予定。(2万4,821スイスフラン、約219万7,000円)

トリニダード・トバゴ赤十字社
地理的に引き離された二つの島の間では、連絡を取って活動を調整するのに障害が多いだけでなく、費用がかさむことが課題となっていた。同基金によってテレビ会議システムを導入した二島連結プロジェクトを行うことで、同赤十字社の通信機能を高め、赤十字社と当局との協力を強化し、災害時に迅速で的確な対応が取れるように図る。(1万9,108スイスフラン、約169万1,000円)

チュニジア赤新月社
各大学や職場で献血を実施するパイロット・プロジェクト。同赤十字社の献血サービスの質を高め、献血事業の体制を強化することで新規献血者を増やすことがねらい。特に、稀な血液型の定期献血者の増加を主要目的としている。(2万スイスフラン、約177万円)

*数値は概算。1スイスフラン=88.5円で換算

詳細な記事はICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。