シリア:破壊と喪失の10年

お知らせ
2021.03.26

紛争により人がいなくなり、荒廃したシリア国内の住居と道路

2011年に中東各国で熱を帯びた民主化運動「アラブの春」のうねりを受けて、本格的な武力紛争へと突入していったシリア。10年経った今も混とんとした状況は変わらず、シリアの人々は言語に絶する凄惨な日々を経て、疲弊しています。昨年2020年は紛争が始まって以来最大の経済危機に見舞われ、そこにコロナと国際社会からの制裁が追い打ちをかけました。シリアの総人口約1,800万人のうち、約1,340万人が現在も人道支援を必要としていて、この数字は東京都の総人口(約1,390万人)に匹敵します。11年目に突入したシリア危機―――私たちはこの機に特設ページを開設し、シリアの過去10年の変遷と今、そして若者をはじめとしたシリアの人々の声を届けます。


プレスリリース

「破壊と喪失の10年―シリアの若者が背負う大きな代償」はこちら

シリア出身の若者1400人に対する紛争による被害のアンケート結果


シリアの人々が語るこの10年

インタビューはこちら

家族を養うために社会の偏見に立ち向かう女性経営者、アミナ

紛争下で負った心の傷を抱えて活動する画家、ラミ

教育でシリアを変えたいと夢見る学生、イマン


レンズ越しに見た戦禍のシリア

リカルド・ヴィラノーヴァ氏が撮影したシリアの写真とICRC駐日代表部に寄せられたメッセージはこちら

亡くなった子供を見つめる親や救助するために奔走する医師や人々、顔にあざのある子供や兵士たち

リカルド・ガルシア・ヴィラノーヴァ(Ricardo García Vilanova)

紛争地や人道危機をテーマに現地の様子をカメラに収めるスペイン出身のフリーカメラマン、リカルド・ガルシア・ヴィラノーヴァ

スペイン出身のフリーカメラマンで、19年以上のキャリアを持つ。アラブの春やイスラム国(IS)に関連した紛争の報道写真を手掛けるなど、紛争地や人道危機をテーマに現地の様子をカメラに収めている。2019年にイラク、2020年にはナゴルノ・カラバフ紛争、また今年3月にはシリア危機10年に合わせて再びシリア入りするなど、常に国際情勢の潮流を捉え、最前線の現場に飛び込んでいる。

世界で名だたる新聞や雑誌への掲載実績を数多く誇る。ライフ誌、ニューズウィーク誌、タイム誌、ニューヨーク・タイムズ紙、ワシントン・ポスト紙、ウォール・ストリート・ジャーナル紙、ル・モンド紙、ガーディアン紙、タイムズ紙、デア・シュピーゲル紙など枚挙にいとまがない。

ICRCに限らず、国連や国境なき医師団、ヒューマン・ライツ・ウォッチなどにも写真を提供するほか、フリーランスのビデオジャーナリストとしてCNNやBBC、アルジャジーラ、チャンネル4、VICE、PBS、ユーロニュースなどの報道機関にも映像を提供する。

2010年にウォール・ストリート・ジャーナル紙よりピューリッツァー賞の候補に推薦される。過去の受賞歴は次の通り。PX3(4回)、世界報道写真大賞(2回)、国際写真賞(2回)、モスクワ国際写真賞(2回)、LensCulture写真賞(2回)、バイユー・カルバドス・ノルマンディー賞、全米報道写真家協会賞、DAYS国際フォトジャーナリズム大賞、山本美香記念国際ジャーナリスト賞、インターナショナル・プレスクラブ賞。ビデオジャーナリストとしては、ローリー・ペック賞を受賞している。


メディア掲載:ICRC、シリア危機関連トピック