秀でた看護関係者の功績を称える「フローレンス・ナイチンゲール記章」:2021年の受章者
2021年のフローレンス・ナイチンゲール記章は、18カ国の看護師25名に授与されることが決定しました。この記章は、武力紛争や自然災害の犠牲となった人々に卓越した勇気をもって奉仕した人物、そして公衆衛生や看護教育の分野で模範を示した人物および先駆的な取り組みを行った人物に贈られます。
人類がコロナ禍に見舞われて以降、看護師は医療の最前線で働き、たいていが厳しい状況下に置かれています。感染を恐れる人々から誹謗中傷を受けるだけでなく、自らがコロナ患者になった人もいます。5月12日の看護の日に際し、赤十字国際委員会(ICRC)は、看護に携わる人々の並々ならぬ献身に心より敬意を表します。
各国の赤十字社、赤新月社がノミネートし、ICRCや国際赤十字・赤新月社連盟、国際看護師協会で構成される委員会が選出した今年の授章者25名は以下のとおりです(敬称略)。
アゼルバイジャン赤新月社
Arasta Bakhishova(故人)
正看護師。訪問看護師として顕著な足跡を残し、紛争下でも活躍。
イエメン赤新月社
Abdullah Salah Ali Zurba
正看護師。
Etidal El Qabati
正看護師。イエメン赤新月社の緊急災害対策事務次長。
イラン赤新月社
Seyed Naser Emadi Chashmi
国境なき医師団スタッフ(アフリカおよび中東担当)
ウクライナ赤十字社
Alla Novikova
正看護師。ウクライナ赤十字社国内委員会にいて追跡調査主席調査員を務める。
オーストラリア赤十字社
Bernadette Gleeson(故人)
正看護師。紛争や自然災害に見舞われた地域でICRCの医療スタッフとして頭角を現した。
カザフスタン赤新月社
Tatyana Spiglazova
正看護師。地域総合病院において集中治療室担当麻酔看護師 を務める。
ケニア赤十字社
Milka Yuda
ケニア赤十字社タナ・リバー支部の保健ボランティア。
コスタリカ赤十字社
Christopher Lewis Calderón Bailey
正看護師。コスタリカ赤十字社救急救命事業都市委員会に勤務。
Carolina Soto Villalobos
正看護師。コスタリカ赤十字社ボランティアとして中部大洋州開発コーディネーターを務める。
タイ赤十字社
Waleeporn Riyagoon
正看護師。キング・チュラロンコン記念病院看護部において専門治療部副部長を務める。
大韓民国赤十字社
Marianne Stöger
正看護師。韓国看護協会名誉会員および韓国名誉市民。オーストリア国籍。
中国紅十字会
Shouzhen Cheng
正看護師。中山大学附属第一病院(SYSU)看護部長。
Minhua Hu
正看護師。南昌市第九病院看護部長。
Yali Tuo
正看護師。慶陽市人民病院集中治療室の看護師長。
デンマーク赤十字社
Eva Jordung Nicolson
正看護師 。現在は、デンマーク赤十字社から中東レバノンに派遣され、プログラム・マネージャーを務める。
日本赤十字社
苫米地 則子 (とまべち のりこ)
正看護師。日本赤十字社医療センター看護師長。
藤田千代子(ふじた ちよこ)
正看護師。ペシャワール会 PMS支援室長兼総院長補佐。
ノルウェー赤十字社
Turid Andreassen
正看護師。ハウケランド大学病院集中治療室担当看護師。
Tonje Tingberg
正看護師。ICRCにおいて病院や外科部門を対象にした人材開発マネージャーを務める。
フィンランド赤十字社
Dr. Jorma Jokela
正看護師。ラウレア応用科学大学主任講師およびフィンランド国防大学においてシミュレーション教育学部非常勤教授を務める。
フランス赤十字社
Georges Lande Glele Kakaï
地域保健専門正看護師。
ベラルーシ赤十字社
Liudmila Buzel
ベラルーシ赤十字社による社会医療サービス「ダパモハ」の主任看護師。
Elvira Shabanova
ベラルーシ赤十字社リダ鉄道支部の訪問看護師。
レバノン赤十字社
Wahida Ghalayini
正看護師。ラフィク・ハリリ大学病院看護学部の学部長。
日本人受章者には、年内に執り行われる予定の授与式で記章が授与されます。