南スーダン:外科手術支援をジョングレイ州にまで拡大

2013.08.02

2013年8月2日

現場からの最新情報:
部族間の新たな武力行為勃発を受け、赤十字国際委員会(ICRC)はピボール南部のドレインに外科チームを派遣しました。ボーとマラカル病院に常駐しているチームに続き三回目の派遣となりますが、7月14日から既に93名の負傷者に手術を行いました。

「ジョングレイ州にいる全武装勢力の負傷者に手を差し伸べ、彼らに医療行為を提供すべく最大限努力しています。負傷者が増加しているため、これが優先事項です。」とICRCジュバ代表部首席代表代理であるエイドリアン・ジマーマンは話します。「また、武装勢力以外の脆弱な立場にいる人々、特に、紛争の渦中において両親と離れ離れになった子供たちへの影響を懸念しています。南スーダン赤十字社との緊密な協力のもと、離散家族の再会に尽力しています。」

南スーダンでも特に偏狭の地であるこの場所では、負傷者のもとへたどり着くのも困難で、「武力行為から逃れる人々は安全確保のため森林に逃げ込むため、居場所が頻繁に変わります。そのため彼らがどこにいるのか突き止めるのが困難です。彼らがどこにいようと、支援がきちんと行き渡るよう、私たちも柔軟に対応しなければなりません。」とジマーマンは語ります。

紛争が激しくなる中、人々の命を守り苦痛を和らげるためにも、紛争当事者が基本的な人道的原則に従うことが不可欠です。「医療従事者は攻撃から保護されるべきですし、人々の命や尊厳に敬意が払われなくてはなりません。ICRCは、様々な紛争当事者との対話や彼らへのトレーニングを通じて、人道的原則への敬意が深まるよう啓蒙しています」とジマーマンは訴えます。

ジョングレイ州における緊急事態への対応策としてICRCは次のようなことに取り組みました:

■93名の負傷者に緊急手術を行い、国境なき医師団とともに術後ケアを徹底しました。マラカル教育病院に常駐するICRCの外科チームは、グムルクから逃れてきた負傷者を治療

■紛争により離散した家族の追跡や情報交換を行うサービスを提供

■南スーダン赤十字社に支援を提供し、彼らが240名以上の負傷者や病人に応急処置を実施

詳細な記事はICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。

南スーダンでのICRCの活動はこちら(英語)をご覧下さい。

先日開催したICRC主催公開シンポジウム「南スーダンの安定と繁栄へ向けた日本の貢献?All Japanの取り組みとPKO活動」はこちらでご覧いただけます。