シリア:ICRC総裁、シリア大統領らと会談へ
ジュネーブ/ダマスカス(ICRC)- ICRC総裁のペーター・マウラーが3日、シリアに到着しました。今年7月1日に新総裁として着任して以来、今回の訪問はマウラーにとって初の任務となります。
3日間の滞在中、アサド大統領、外交政策相Walid Muallem、内務相Mohamad Ibrahim Al Shaar大将、保健相Saad Abdel Salam Al-Nayef、国民和解担当国務相Ali Haidarと会談し、シリア国内の切迫した人道問題について話し合う予定です。
「シリアでは激しい暴力に晒される一般市民の数が増え続けています。そのような状況を受けて、私たちICRCとシリア赤新月社が国内での人道的対応を強化していくことは、非常に重要なことです。これまで現場で成し得たことに加えて、さらなる支援の積み重ねが必要不可欠です」とマウラーは語ります。
会談では主に、急速に悪化している人道状況や、ICRCとシリア赤新月社が武力闘争の被害となっている人々を支援する際に直面している問題の解決について話し合われる予定です。ICRCは、シリアおよび国外で活動する反政府勢力とも定期的に接触しています。
マウラーは「支援のニーズは急増しており、適切かつ十分な人道的対応が必要とされています」と話し、「今回の会談では、シリア国内で拘束されている人々へのさらなるアクセスや、敵対行為によって被害を受けた一般市民への支援など、今年4月に双方が合意した件についても確認を行う意向です」と説明しています。
マウラーは、ICRCの活動上の主要パートナーであるシリア赤新月社のAbdel Rahman Attar社長との会合も予定しています。シリア赤新月社とは今年7月中旬から、ダマスカス市内やその周辺、アレッポ、ホムズなど国内各地において非常に困難かつ危険な状況下で支援活動を行っています。これまで約18万人に対して、食料やその他の生活必需品を提供しました。年明け以降、ICRCとシリア赤新月社は80万人以上の人々に救援物資を提供、100万人以上の人々が安全な水を確保できるよう活動を行ってきました。
詳細な記事はICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。