イエメン:数万人に緊急支援必要

2012.06.06

Sana’a/ジュネーブ(ICRC)?イエメン南部のAbyan行政地区では空襲を伴うなど戦闘が激化しており、人道的状況が悪化の一途を辿っています。これによりICRCの緊急支援活動も阻まれています。

ICRCイエメン代表部主席代表のEric Marclayは、「戦闘が続くAbyan地区のJa’ar、Shukraおよびその近郊に住む人々は今も悲惨な状況から抜け出せずにおり、私たちは非常に懸念しています」と述べました。Marclayは続けて、「数日前ICRC職員が現地に赴いて状況確認を行いました。状況は極めて深刻であり、必要とされている支援が直ちに行われなければ10万以上もの人々が避難を余儀なくされるでしょう。実際、既に何千もの人々が安全な場所へ避難しています」と説明しました。
現地では食料不足が加速化しており、物価は高騰、医療サービスも不十分な状況です。また、1週間以上に渡る停電により、電気ポンプで作動していた配水網が断ち切られました。燃料が手に入るのは、時折高値で闇市場に出回る分のみです。
「Abyanまで救援物資を届けることに直ちに許可が下りれば、南東の港湾都市アデンへの人口流出を防ぐことができます」とMarclayは支援許可の重要性を訴えました。
5日には、Abyanへの道路が全て遮断され出入りが制限されました。「私たちは全ての戦闘当事者に対し、ICRCが現地に立ち入ることを認め、その安全を保障するよう求めています。これにより、緊急に必要とされている支援をICRCが行えるようになり、深刻な人道危機の予防につながります」とMarclayはICRCが緊急に活動を行えるよう理解を求めました。

詳細な記事はICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。