第13回国際人道法模擬裁判 アジア・太平洋州大会開催報告
日本代表チームが初受賞! 香港紅十字会と赤十字国際委員会(ICRC)は、第13回国際人道法(IHL)模擬裁判のアジア・太平洋州大会を3月12日~14日に香港にて開催しました。
昨年12月の国内予選で優勝した京都大学チームが日本代表として参加。弁護側の書面部門第2位、ロールプレイ部門で、日本・シンガポール合同チームとして第2位に輝きました。日本代表チームの受賞は初めての快挙です。
今年はアジア・太平洋地域の各国予選を勝ち抜いた24チームが参加し、弁論を戦わせました。参加チームは、各国予選での気づきや経験を踏まえて、国際人道法の知識や事実関係の立証を迫る裁判官の鋭い質問への対応を考えるなど周到な準備を進めて大会に臨みました。また、参加チームのサポーター以外にも、多くの傍聴者が訪れ、大会は盛況のうちに幕を閉じました。
京都大学チームが予選で対戦した相手は、2チームともベスト8に残った強豪。弁論に参加した中川友希さんは、他国代表チームの書面・弁論のレベルの高さに驚く一方で、「世界は広く、学ぶところが多く非常に勉強になりました。もっとレベルアップしていきたいです」と既に次の大会を見据えている様子でした。
一方、同じく日本からは、裁判官役として日本赤十字社の森正尚さんが参加。森さんは、ここ二年連続で国内予選で裁判官を務めた実績と、国際救援の現場で積んだ数多くの経験が評価され、日本人として初めて裁判官役に選ばれました。
参加した森さんは、「全体的に弁論のレベルが高く、英語が母国語ではない学生たちでも、豊富な知識を駆使して必死で裁判官の質問に答えてくる姿は感動的でした」と述べ、日本の国内予選のさらなるレベルアップに期待を寄せました。
毎年、国際人道法模擬裁判大会を実施しているICRCは、今年下半期にも日本での国内予選を予定しています。本選となるアジア・太平洋州大会への進出を目指す多くの学生の参加をお待ちしています。