ウクライナ:医療や人道支援活動への尊重を呼び掛けます
2月20日 ジュネーブ/モスクワ/キエフ
赤十字国際委員会(ICRC)は、衝突が悪化の一途を辿っているウクライナの現状と、そのなかで医療や人道支援活動が尊重されず、職員の安全が脅かされていることを懸念しています。
「首都キエフをはじめ、ウクライナのいたる場所で多くの人々が医療支援を喫緊に必要としています。そのような状況のなか本日、ウクライナ赤十字社のボランティアが活動中に負傷しました」とロシア連邦・ベラルーシ・モルドバ・ウクライナを統括するICRC地域代表部首席代表パスカル・クタットは語ります。「その他にも、職員やボランティアへの嫌がらせや活動への妨害があるとウクライナ赤十字社から報告を受けています。これは許されることではありません。私たちは、紛争に関わる当事者全員に対し、医療従事者や人道支援活動を実施するスタッフが攻撃の対象とならないよう、呼び掛けます」
2013年に衝突が始まって以来、ウクライナ赤十字社の緊急対応チームは負傷した戦闘員に対して敵味方の区別なく公平に応急処置を実施してきました。これまでの48時間で360人がその支援を受けています。
ICRCは国際赤十字・赤新月社連盟と連携して、ウクライナ赤十字社に財政・技術面で支援を提供し、彼らが支援を必要としている人々のニーズに沿った活動ができるよう努めてきました。また現地で活動するICRCの職員は、政府と反政権派の両代表との対話にも尽力しています。
困難な状況にあっても、ウクライナ赤十字社は中立、公平かつ独立した支援活動に努めているとクタットは語ります。「キエフで緊急対応チームをサポートする50人以上のボランティアは、24時間体制で活動を続けています。ウクライナ赤十字社の支援活動が中断されないためにも、人道支援や医療従事者を尊重するよう全紛争当事者に呼び掛けます」と訴えました。
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