シリア: 東部アレッポ郊外に緊急食料支援を実施

2014.05.21

 

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シリア、アレッポ周辺より(2014年5月) @Reuters / H. Katan

ジュネーブ/ダマスカス(ICRC)

シリア北部のアレッポと周辺地域で紛争が続くなか、赤十字国際委員会(ICRC)はシリア・アラブ赤新月社とともに、反政府組織と政府の戦闘で避難生活を余儀なくされている6000人以上を対象に緊急食料支援を行いました。

「あらゆる紛争当事者たちとの何カ月にも及ぶ交渉の末、今回の支援が実現しました」とICRCシリア代表部首席代表であるボリス・ミシェルは語ります。「この数日間で私たちが訪れた地域は、9か月ものあいだ人道支援が行き届かなかった場所です。そのため人道ニーズには著しいものがあります。この度の食料支援は突破口に過ぎず、私たちは今後更なる支援活動が行えるよう願っています」
3台のトラックを連結したICRCとシリア・アラブ赤新月社の車列が最前線を通過しました。ここ数カ月で数千もの人々が避難してきた東部アレッポ郊外のアル=バーブとマンビジで生活する3万人以上に食料を届けるためです。これから15日間で国内避難民3万人の栄養改善を目指し、Sfirehやアレッポ南部などの至るところで食料を配付します。

アレッポとその周辺の住民や避難民は、無差別攻撃の危険にさらされ続けており、人道支援を緊急に必要としています。

戦闘は給水施設と配電網に損害を与え、2週間も飲料水を断たれた状態の地域もありました。ICRCとシリア・アラブ赤新月社は、アレッポとその周辺地域で1日90万リットルの飲料水を賄っていた16個の井戸を修復。給水ポンプに必要な発電機と燃料を提供し、水と公衆衛生プログラムを実施しているところです。

ICRCはいま一度、国際人道法の遵守を全紛争当事者に呼び掛けます。一般市民の生命を脅かすことなく、人道支援従事者が円滑に活動できるようにしなくてはなりません。

詳細は本部のウェブサイトをご覧下さい(英語)