コンゴ民主共和国:東部の約9万人に緊急支援

2012.12.21

コンゴ民主共和国(DRC)キブ州の現状は過去数日間で落ち着きを取り戻してきているものの、一部の地域では犯罪や暴民政治、住民間の緊張が不安と恐怖を引き寄せていて、何千もの住民や避難民が悲惨な状況を強いられています。

ICRCのDRC代表部首席代表Franz Rauchensteinは、「同国の東部では、昨年すでに紛争と暴力により深刻な被害を受けている一般市民が、現在も高まる不安に直面しています。彼らは尊重され、保護されなければなりません」と説明します。
ICRC職員とDRC赤十字社ボランティアは現在、北キブ州SakeおよびMasisi-centre、南キブ州Minovaで活動を行っていて、合計約9万人に対する緊急の食料支援を拡大しています。また、台所用品や衣類、毛布、防水シートなどの必需品も一部の人々に配付しています。
Sakeの学校敷地内で4万5,000人を対象とする支援を受けていた16歳の少女は「今回が2度目の避難です」と話し、「前回は両親と避難しましたが、今回は突然起きた戦闘に驚き、戦闘場所に向かってしまった両親はそこで命を落とし、私は幼い弟と逃げてきました」と語ります。
現場で活動するICRC職員は、過去数週間で起きた暴力の被害を受けた人々と対話をし、必要な支援の準備を進めています。また、国際人道法の違反による被害を受けた人々に関する情報の収集を行い、集めた情報は武装勢力や関連組織に内密に伝えています。これは、一般市民および敵対行為に参加していない人々への攻撃をやめるよう兵器保持者を説得することを目的としています。
11月19日以降ICRCが同国で行ってきた活動は以下の通りです。
・ 北キブ州ゴマが掌握された際に逮捕され現在も拘束されている人々の訪問
・ ゴマのN’DoshoおよびKatindo病院における戦闘負傷者130人以上の手術
・ 南キブ州Bukavuの病院施設に対し物資の提供と経済的支援を行い、同地における戦闘負傷者の治療を支援
・ BukavuのMinova、Saïo 、Nyamunyunyi難民キャンプにトイレとシャワーを設置、貯水タンクと配水管を修理
・ 負傷者の応急処置や搬送などDRC赤十字社による活動を支援
・ DRC赤十字社との協力のもとGomaとBukavuで350人以上の子供を登録。内100人以上の子供が家族と再会を果たした。
詳細な記事はICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。