中央アフリカ共和国: 執拗な暴力にさらされているバンバリと周辺地域

2014.07.10

 

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首都バンギで避難生活を送る国内避難民 ©REUTERS/G. Tomasevic

バンバリとその周辺地域では暴力が蔓延し、地元住民は深刻な影響を受けています。6月下旬には戦闘により多くの人が負傷し、命を落としました。何千もの人々が、礼拝所や国際治安部隊の駐屯地への避難を余儀なくされています。7月7日以来、避難キャンプが攻撃対象となるなど、暴力がさらに頻発しています。そして、多くの人々が殺され、負傷しています。

ICRCの中央アフリカ共和国代表部首席代表であるジャン-フランソワ・ソンスュは、紛争当事者に次のように訴えています。「戦闘員か非戦闘員かに関わらず、一般市民や負傷者を攻撃しないよう、今一度、全紛争当事者に呼びかけます」

ICRC職員は、多くの負傷者をバンバリの病院に搬送し、遺体を安置所に運びました。遺体は、中央アフリカ赤十字社により埋葬されます。私たちは、最初の戦闘が勃発した際、バンバリの病院に医療品と備品を供給し、7月8日火曜日には200リットルの燃料を届けました。

バンバリとその周辺地域内では、緊張状態が続いています。暴力の悪循環は報復によって悪化の一途を辿っています。人々は恐怖に晒され、市場では物を売り買いすることができず、食料不足になりつつあります。安全な水と医療へのアクセスは大きく制限され、雨季に入ると事態はさらに悪化します。

国内のその他の場所に目を向けると、国内避難民と住民が厳しい状況に置かれている地域があります。そこで私たちは、避難民と帰還民に食料や種子、農機具を定期的に配付しています。飲み水へのアクセスの確保は、ICRCの支援活動の根幹です。中央アフリカ水道委員会の活動を支援し、バンギにあるキャンプに定期的に飲料水を届けています。

4月下旬から7月初旬にかけて、ICRCは中央アフリカ赤十字社と協働で、

  • 40名の傷病者をバンギと国内の病院へ搬送しました
  • カガバンドロ地域の移動クリニックで1万1000人以上の患者を診察しました
  • 580回以上の手術を行いました
  • バンギ地域病院を改修しました
  • バンギ空港にいる数千人の避難民に、毎日25万リットルの水を提供しています
  • カガバンドロのキャンプに60台以上のトイレと20台以上のシャワーを設置しました
  • バンギにある7つのキャンプの約2万7000人に隔週で食料を配付しています
  • 作付け時期の農作業を支援するため、バンバリとイピー間の路上で生活をする2万人以上に食料を供給しました
  • 6月に破壊されたリワ村からバンバリに避難している村民1,100人以上に生活必需品を提供しました
  • カガバンドロのキャンプに住む1000人以上の避難民のために居住施設を設置しました
  • カガバンドロ、ビラオ、イピーの18の農村部にモザイク・ウイルスに耐性があるキャッサバの切り株と農機具を提供しました
  • 150人以上の戦闘員や地域の有力者、宗教的指導者、若者に対し、人道法と人権の基本原則に関する啓発活動を行いました

 

私たちはまた、国際人道法に則った待遇が維持されるよう、7カ所の収容施設で440人もの被拘束者を訪問しています。

国際人道法と人道の基本原則が尊重されずにいることに、ICRCは深い懸念を覚えます。中央アフリカ赤十字社やその他の人道支援組織と協力して、病傷者や被拘束者など支援を必要としている人々のニーズに対応すべく尽力しています。

記事の詳細は本部ウェブサイト(英語)をご覧下さい