マリ/ニジェール:ICRC総裁が訪問
ジュネーブ/ニアメ(ICRC)- ICRC総裁のペーター・マウラーが21日から24日、ニジェールとマリを訪問しています。両国の現状について人道的視点から国際社会に訴えかけることが目的です。
21日にニジェールに到着したマウラーは、22日以降首都ニアメと北部Agadez を訪問し、その後マリ中部Moptiと首都バマコへ向かいます。
マウラーは両国の政府高官および赤十字社幹部と会談する予定です。主に、人道的視点から見たマリの紛争がもたらす影響と、被害を受けた人々に対するICRCの支援活動について話し合います。
マウラーは現地に到着した際、「ICRCは紛争がマリ北部の人々に与える影響に懸念を抱いています。紛争被害はニジェールなど他のサヘル地域にも及んでいます」と話しました。また、紛争により何千もの人々がマリ国内の安全な場所に逃れたり、ニジェール、ブルキナファソ、モーリタニアなど国外へ避難している状況を説明しました。今回の訪問はマリ北部で長引く食料不足や紛争の激化により疲労困憊した人々の現状を国際社会に伝えることが目的です。
ICRCは今年7月からマリ北部で食料配付を行っており、年末までに42万人に対する支援を計画しています。また、今後も薬やその他の基本的な物資を東部Gaoの病院や北部の医療施設に配付し続ける予定です。
今年9月、ICRCはマリおよびその他の地域における活動のため追加支援2,500万スイスフラン(約21億円)を要請しました。マウラーは「現時点の資金では、残念ながら必要とされている人道支援を十分に行えない状況です」と話しています。
ICRC職員は現在ニジェールのニアメとAgadez、およびマリのバマコ、Gao、Moptiで懸命に活動を行っています。また、マリ北東部Kidalと中部Timbuktuにも活動拠点を置いています。
2012年4月から10月までのICRCによるニジェール、マリでの活動状況はこちらの地図をご覧ください。
詳細な記事はICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。