ウクライナでの最新活動報告

2014.08.14

赤十字国際委員会(ICRC)は、キエフに代表部を置き、ドネツク、ハリコフ、オデッサ、スタロビルスク、マリウポリに事務所を置いています。現在50名以上の職員が活動しており、専門家が続々と派遣されています。ウクライナ東部で悪化し続ける戦闘を受け、私たちは支援活動を拡充しています。

 

医療支援

  • 2014年4月以降、ドネツク、ルハンスク、カリコフにある25カ所以上の医療施設に医療品を届けました。 ドネツク、スラビャンスク、クラマトルスク、マリウポリ, クラスヌイ・リマン、ルハンシク、ルビージュネ、スタロビルスク、イジュ―ム、ハリコフの病院には負傷者の治療に必要な物資を提供しました。

 

避難民支援

  • ウクライナ赤十字社は、これまでに1万人以上に食料や衛生用品、生活必需品、衣服等を配付しました。ICRCとウクライナ赤十字社は、ハリコフとマリウポリにいる一般市民への支援も計画しています。
  • Ÿウクライナ赤十字社ハリコフ支部のボランティアとICRC職員は、ドネツク州スビアトヒルツクにいる避難民の生活状況と支援ニーズを把握するために、7月1日に合同調査を実施しました。
  • 避難民の経済的安定を図ることを目的とした支援活動にも取り組んでいます。スラビャンスクやクラマトルスへの帰還者の支援も検討しています。
  • 7月末には、行方不明者の追跡調査について、ICRCがウクライナ赤十字社の職員に訓練を行いました。

 

法医学サービス

  • 7月15日に起きたマレーシア航空機墜落を受けて、ICRCは納体袋など遺体の管理・処置に必要な機材を提供しました。適切な手順に沿って遺留物を回収し、身元確認を行うことが早急に求められています。
  • ICRCの法医学専門家が7月26日からドネツクに常駐し、現場で活動しています。ウクライナ東部で起きている戦闘の犠牲者の遺体処理のため、ハリコフのICRC事務所にも法医学専門家が派遣される予定です。
  • ウクライナ赤十字社ルハンスク支部にも専門家を派遣し、遺体の回収に当たっています。

 

被拘束者の支援

  • ウクライナ東部で起きている戦闘に関連して拘束された人を定期的に訪問し、彼らの待遇等を確認しています。
  • 全紛争当事者に対し、被拘束者の訪問を制限なく認めるよう求めています。

 

ウクライナ赤十字社への支援

  • 応急処置や緊急事態に対応できるよう、ウクライナ赤十字社を支援しています。
  • Ÿウクライナ赤十字社の緊急対応チームを対象に、6月の終わりに3日間の訓練を実施しました。
  • Ÿウクライナ赤十字社の各支部の協力により、7月にマリウポリとルハンスクで医療品と衛生用品を配付しました。
  • Ÿ行方不明者の追跡調査に関する訓練をウクライナ赤十字社に行うため、7月末にICRCの専門家がキエフに到着しました。

 

軍隊や治安部隊、警察との対話

  • 2014年5月以降、ICRCはウクライナ国内の様々な紛争当事者と対話の場を設け、ワークショップを開催してきました。これは、ICRCの人道支援活動や国際人道法についての理解を深めてもらうことが目的で、参加者には、国家警備隊やウクライナ軍、法の専門家等が含まれています。

 

詳細はジュネーブ本部のウェブサイト(英語)をご覧下さい