【インタビュー】ウクライナでの収容所訪問活動について
2015.01.28
赤十字国際委員会(ICRC)のウクライナ代表部で保護調整官を務めるエマニュエル・ビロー。ウクライナにおける収容所訪問活動について聞きました。
紛争が原因で拘束されている人に対して、ICRCはどのような支援を行っていますか?
ウクライナでは、紛争当事者双方が拘束している人を訪問し、彼らの処遇や状況をモニタリングしています。定期的な訪問により、被拘束者を登録し、家族との連絡を再開させることが可能となります。いかなる紛争下においても、被拘束者は国際人道法によって保護され、拘束されている間は、人道的な処遇と尊厳が尊重されなければなりません。私たちは、収容所当局に対しても、この点を理解してもらえるよう働きかけています。
これまで紛争当事者双方が拘束している人を訪問したのですか?
1月26日の月曜日の朝、私たちは、ドネツクにあるトラウマ・ケア専門病院で起きた戦闘に関連して拘束された4名のウクライナ人被拘束者を訪問しました。訪問では、被拘束者と個別に面談し、待遇の状況について話し合いました。ウクライナ政府が管轄する地域では、これまで、ザポリージャやオデッサ、ポルタバ、ハリコフ、マリウポリ、キエフにある収容所を訪問しました。
被拘束者が置かれている状況は?
私たちは、訪問の結果を関係当局と直接かつ非公開に共有します。収容所訪問で見聞きしたことや、面談した被拘束者の個人情報や健康状態について、公に言及することはしません。必要と判断される場合は、国際人道法に決められた基準に沿って被拘束者を待遇し、収容所の環境を整えなければならない、と当局に伝えます。被拘束者の生活と尊厳が確実に尊重されるように支援することが、私たちの収容所訪問の目的です。
原文は、本部サイト(英語)をご覧下さい。