シリア:いまだ支援を必要とするホムスの人々
ジュネーブ/ダマスカス(ICRC)- ホムスでは戦闘の被害を受けた一般市民にいまだ支援が行き届いておらず、状況はさらに悪化しています。6月27日、ICRCとシリア赤新月社は市内で最も大きな被害を受けた地域へ立ち入ろうと試みましたが、行く手を阻まれました。
ICRCの中近東事業局長Béatrice Mégevand-Roggoは、「一般市民、病人、負傷者を避難させ医療を提供するため、1週間に渡り当局および反政府勢力と交渉を続け、一時停戦の合意を双方から得ていました」と話しました。Mégevand-Roggoは続けて「しかし合意された条件は満たされず、スタッフは救援活動を進められませんでした」と状況を説明しました。
ICRCとシリア赤新月社は、シリア国内で最も大きな被害を受けた地域で活動する、事実上唯一の人道組織です。活動を行うためには、現地への安全かつ支障のないアクセスが必要不可欠です。ICRCとシリア赤新月社は、危険な状況下で大きなリスクを負いながら活動を行っています。Mégevand-Roggoは「悲しいことに、シリア赤新月社では既に4人のスタッフが活動中に命を落としました」と話しました。
今年初め以降、ICRCは戦闘の被害を受けた約40万の人々に支援を行ってきました。それでもなお支援を必要とする人は多く、すべての需要には対応しきれていません。国際人道法の下、傷病者は可能な限りかつ迅速に医療やその他の必要な支援を受けられなければなりません。また、これらの人々を避難させるべく、すべての実行可能な手段が尽くされなければなりません。さらに戦闘関係者は、一般市民を保護し安全な場所へ避難させるため、すべての実行可能な予防措置を取ることが求められます。
詳細な記事はICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。