ウクライナ:爆発性戦争残存物-潜む脅威

2015.04.02

毎年、地雷や不発弾が世界中で多くの人の命を奪い、重傷を負わせています。ウクライナ東部の一般市民はその脅威に直面している最たる人々と言っても過言ではありません。不発弾は様々な色や形に変化しており、こうした爆発物が発見されるのは旧戦闘地域のみではありません。赤十字国際委員会(ICRC)は、赤十字社のスタッフとともに市民の安全を確保する活動を展開しています。

ICRCの武器汚染専門家であるジェリコ・レジャヤが、ウクライナにおける武器汚染の状況と私たちの活動について語ります。

(以下は、映像の日本語訳です。)

ウクライナ東部では、2015年2月に停戦合意が結ばれ、多くの住民が帰還しています。現在戦闘は起きていませんが、不発弾や地雷など、異なる脅威が地面や廃墟と化した建物内に潜んでいます。

武力紛争の結果、ウクライナは様々な人道危機に直面しています。戦闘で利用された地雷が、爆発性戦争残存物に加えて、一般市民や人道支援活動にとって最大の脅威になっています。

停戦調停は合意されましたが、その後もこうした残存物による事故が毎日のように起きています。

国内避難民が少しずつ帰還しています。やっと戻れた安堵から、自分たちが住んでいた住居を見たいという人々は多く、その際に家の中や庭から不発弾が発見されるケースが頻繁に報告されています。

私たちの喫緊の課題は、こうした事態に対応するため様々な媒体を通じて安全に関する情報をより多くの住民に伝えることです。

ウクライナ赤十字社への訓練も開始しています。反政府勢力の管轄下にあったウクライナ赤十字社を立て直しています。彼らのボランティアのネットワークを用いて住民への情報発信を行っています。

また現在、国家の危機対応部門に防護物資を配付することを検討しています。こうした物資を政府・反政府勢力の双方に配付することで、危険な状況下で活動する人々を支えることができます。

 

原文は、本部サイト(英語)をご覧ください。