イラク:クルド人地域の被拘束者に対する医療サービスを向上する
ジュネーブ/エルビル(赤十字国際委員会)-3月29日より30日にかけて、収容所での医療サービスを改善するためのワークショップがイラク北部エルビルで開催され、30人を超える医療スタッフが参加しました。
「収容所における医療サービスに関するワークショップ」は赤十字国際委員会(ICRC)とイラク保健省の協力により2日間にかけて行われ、世界中から集められた最良の実践と経験を学ぶ機会となりました。収容所の責任者や、クルド自治政府及び政府が管轄する収容所で活動する医師やICRCの専門職員らが、イラクのクルド人自治区にある収容所の医療環境の改善に向け、お互いに意見を交換し、経験を共有しました。
「いかなる国でも、収容所で適切な医療を提供できるかどうかは、収容所当局と保健省が密に連携を取れるのか、協力できるのか、にかかっています」と、各国の収容所におけるICRCの医療活動を統括するラエド・アブー・ラビ博士は強調します。「私たちは、収容所において最善の医療サービスを提供しようと取り組んでいる当局を支援していきます。」
ワークショップの参加者は、医療へのアクセスや公衆衛生、医療倫理、医師の役割、独房監禁による影響、ハンガーストライキへの対応など、重要なテーマについて議論しました。
ICRCは被拘束者を訪問して待遇や状況のモニタリングを行い、必要に応じて改善を促します。こうした調査結果は、直接かつ非公開に当局と共有されます。また私たちは、収容所における水供給や衛生管理の仕組みをより良くするため、当局と緊密に連携し活動しています。こうした結果、2014年にICRC職員はイラク全土で4万人を超える被拘束者と面会し、そのうちの1万8000人以上が、衛生用品や衣服、娯楽用品などを受け取っています。
原文は本部サイト(英語)をご覧ください。