シリア:何万もの人が基本的なサービスを必要とする事態に
2015.06.18
首都ダマスカス近郊のモアダミヤでは、約4万人が水や電気などの基本的なサービスを緊急に必要としています。この町は数カ月間にわたって、シリアのその他地域からも遮断されていました。今週、赤十字国際委員会(ICRC)とシリア・アラブ赤新月社は2014年12月以降初めてモアダミヤに入り、支援物資を配付しました。
「モアダミヤの人道危機は深刻です」とICRCシリア代表部で首席代表を務めるマリアンヌ・ガゼールは言います。「市街の人通りは絶え、商店は閉まっています。水道は事実上通っておらず、食料を手に入れることも困難です。電気も2年間通っていません。人々は適切な医療にアクセスすることもできません」。
今回、ICRCとシリア・アラブ赤新月社は、慢性疾患患者5000人分相当の薬や、子ども用の薬、出産時に用いる医療器具などを届けました。「しかし、これだけでは足りません。食料や基本的な医薬品など、一般市民へのさらなる支援物資を再び届けに来る必要があります」とガゼールは続けます。
ICRCとシリア・アラブ赤新月社はシリア各地で活動を続けています。ときには紛争の最前線を越えて、物資を配付し、支援を提供しています。先週には、シリア・アラブ赤新月社やNGO、その他支援組織が北部のアレッポとその周辺で運営している集団キッチンに、12万人分の食料を届けました。また、陸路でアクセスが出来ないハサカ県では、ICRCとシリア・アラブ赤新月社がダマスカスから医療機器を空輸し、県内の医療施設に届けました。
原文は本部サイト(英語)をご覧ください。