イエメン:南部アデンで外科病院を開設

2015.06.19

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赤十字国際委員会(ICRC)は、人道危機の深刻化が進む南部の港湾都市アデンに、外科病院を開設しました。アデンでは戦闘が激化し、医療施設は薬や安全な水、電力の不足に直面しています。

 

「戦闘は80日間続いていて、医療ニーズは増すばかりです。死傷者が続々と病院に搬送されています」とイエメンのICRC代表部で首席代表を務めるアントワーヌ・グランは話します。「設備の整った病院があれば、必要とされている治療を行うことができます。紛争の当事者とは直接対話を続けており、命を落としたり負傷した人々を可能な限り避難させられるよう、停戦に関する交渉を中立な立場で仲介しています」とグランは続けます。

 

アデンのマンスーラ地区にある病院には、36床のベッドがあり、公衆衛生省により運営されていて、ICRCの外科専門チームと地元の医療従事者が常駐しています。戦闘で負傷した人や術後のケアを必要とする患者を治療します。イエメンで戦闘が激しさを増してから、国内の前線のいたるところで60以上の医療施設を支援してきました。私たちの外科チームがアデンに入ったのは4月です。

 

「私たちは、紛争の全当事者に国際人道法を遵守するよう呼びかけています。全ての患者は敵味方の区別なく優先的に医療施設に搬送されなくてはなりません。また、医療従事者と施設は常に保護の対象となります。これらを守るよう訴えています」とグランは話します。

 

原文は、本部サイト(英語)からご覧ください。