シリア:激しい戦闘が続くアレッポ地域で支援を拡充
2016.02.10
シリア北部で人道をめぐる状況が悪化する中、赤十字国際委員会(ICRC)は、暴力を伴う事態に巻き込まれた人々への支援を拡充していきます。
およそ5万人前後の人々が避難を余儀なくされていて、そのほとんどは戦闘が激化したアレッポ北部から逃れてきていると考えられます。支援物資を運ぶためのルートも絶たれてしまいました。
私たちは、シリア・アラブ赤新月社(SARC)と緊密に連携して、食料や水などの支援を届けてきました。
「市民は戦闘によって大きな苦痛を強いられています。気温は非常に低く、避難民は、十分な食料や水、避難場所が確保されない不安な状況のなかで生き延びようとしています」とICRCシリア代表部で首席代表を務めるマリアン・ガセールは語ります。
この数日間で、1万世帯に食料を届けました。また約1万人もの避難民が到着したとされるアレッポ北部には、給水タンクも設置しました。医療品などの追加支援はこの数日で届く予定です。
戦闘が激しくなり水の供給が絶たれるなど、アレッポの人々に深刻な影響が出てきていて、ICRCとSARC、地域の水道委員会が設置した100箇所以上の給水所が頼みの綱となっています。
「戦闘が激化して、人々は非常に困難な状況に陥っています。今回の戦闘が勃発するずっと以前から状況はすでに切迫していました」とガセールは憂慮します。
「多くの地域がアクセス困難になっています。しかし、SARCや地元当局と協力して、最大限の力を尽くして多くの支援を届けられるよう努めていきます」。
原文は本部サイト(英語)をご覧ください。