リビア: ICRC職員の殺害をうけて
2014.06.04
トリポリ/ジュネーブ(ICRC)-リビア北部のミスラタにある赤十字国際委員会(ICRC)副代表部代表がスルトで武装した男性に殺害されたことに対し、私たちは激しい怒りを覚えます。
「この許しがたい攻撃を強く非難します」とICRC事業局長のイブ・ダコーは話します。「会議を終え、帰途につこうとしていところで、車が武装集団に襲われました。彼が負った傷は致命的でした」
「この事件には打ちのめされるとともに怒りも覚えます。なぜなら、彼は多くの人を救おうと人道支援活動にその人生を費やしていたからです」とダコーは続けました。
攻撃を受けた職員はイラクやスーダン、イエメン、ガザなどの現場で7年以上の勤務経験があり、今年の3月にミスラタ副代表部の代表に着任したばかりでした。彼と一緒にいた2人の同僚は無事です。
私たちは2011年からリビアで活動を開始。被拘束者の訪問や行方不明者の追跡から、リビア赤新月社との協力による負傷者や避難民への支援の提供、リビア赤新月社やボランティアを対象とした応急処置の訓練など、その支援活動は多岐にわたります。
今回の事件を受け、ICRCは一時的にリビアでの活動を停止しています。「現状を把握し、同僚を突然失ったチームや彼の家族を支え、危機を乗り越えるための体制を整えるには時間が必要です。しかし、私たちはリビアから撤退するわけではありません。今後もこの国に残り、紛争やその他の暴力が伴う事態で苦しんでいる人々に手を差し伸べていく覚悟です」と副事業局長代理のマグネ・バースは話します。