ヨルダン:ICRC総裁、人道問題を話し合うためにヨルダンを訪問

2014.09.01

ジュネーブ/アンマン(ICRC)-赤十字国際委員会(ICRC)の総裁であるペーター・マウラーは、二日間のヨルダン訪問を終えました。訪問中、ハッサン・ビン・タラール王子やアブドッラー・アル=ヌスール首相、外務大臣と会談。マウラーが2012年に総裁に就任してから初のヨルダン訪問となりました。

 

ヌスール首相とマウラーは会談の中で、ヨルダンの中で紛争の影響を最も受けている地域における人道状況について意見を交わしました。マウラーは、中立かつ公平で独立した人道支援を今後も続けていくと改めて表明しました。

 

「ヨルダン周辺国における人道面での課題が議論の中心でした」とマウラーは話します。「今後もヨルダン当局と人道問題に関する対話を定期的に行い、同国との人道支援における連携を強化していきます」

 

今回の訪問は、ヨルダン北部で増え続けるシリア難民への対応を拡充するためにICRCの事務所が開設されたことを受けて実現しました。

 

マウラーはまた、シリア難民支援における協力について話し合うためにヨルダン赤新月社社長とも会談。その後シリア難民キャンプを訪れ、ICRCとヨルダン赤新月社は、難民が直面する苦痛を少しでも和らげるべく、できる限りの支援を提供する用意があると説明しました。「彼ら難民に私たちが背を向けることはありません。彼らが家に戻ることができた際には、生活を再開できるよう最大限の支援をしていきます」とマウラーは語ります。

 

「水と武力紛争」に関する会議に出席したマウラーは、続けて、ハッサン王子の後援による写真展の開幕式に出席。同写真展では、ヨルダン国内や周辺国でのICRCの活動が紹介されています。「中東における紛争の要因の一つは水です。この数年、紛争が増加しているこの地域は記録的な少雨に見舞われており、清潔な水を手に入れることが難しくなっています。私たちは、何百万もの人が清潔な水にアクセスできるよう、当局と協力してこの問題にあたっています」とマウラーは話しました。

 

ICRCは1967年からヨルダンで活動しています。被拘束者の待遇改善を促すための収容所訪問や、家族との連絡再開支援、ヨルダン赤新月社との協力による国際人道法の普及が活動の中心です。シリアでの危機に対応するために、私たちはこれまでの活動内容を拡充して、難民支援にあたっています。ヨルダンのICRC代表部は、周辺地域での人道支援が円滑に進むようロジ面でのサポートを提供しています。

 

詳細はジュネーブ本部ウェブサイト(英語)をご覧下さい