アフガニスタン東部地震:一刻を争う救援活動

ⓒICRC
現地時間8月31日の深夜にアフガニスタン東部を襲った壊滅的な地震で、死者は1,000人を超え、多くの負傷者および行方不明者が出ています。
今回の悲劇は、過去数十年にわたる武力紛争により疲弊している人びとを直撃しました。辺境に位置する被災地は、医療インフラや基本サービスが限られていることに加えて、数十万のパキスタンからの帰還者を受け入れています。そうした状況下で、地域住民は夜明け前の暗闇の中で被災者の救出活動に動員されました。その一方で、被災した村や谷間では岩崩れにより道路が遮断され、住民は孤立した状態が続いています。
現在必要なのは、負傷者の迅速な搬送と、命を繋ぐための医薬品、救急救命措置、水や食料などの基本的な支援です。同時に、捜索救助活動や仮設避難所の設置、遺体管理の支援、人道支援を行うための道路開通作業なども急ぐ必要があります。
赤十字国際委員会 (ICRC) はナンガルハールを拠点に、地震発生直後から迅速な救援活動に勤しむアフガニスタン赤新月社をはじめとする赤十字運動のパートナーと連携して対応に当たっています。また、被災地の病院に不可欠な医薬品を届けるため、現地当局とも調整を進めています。
被災者の救援は一刻を争う状況です。なかでも、女性や子ども、障がい者など特別な配慮が必要な人たちへ迅速に支援を届けることが極めて重要です。
ICRCは、中立・公平・独立を掲げる国際人道支援組織です。戦時の決まりごとを定めたジュネーブ諸条約から人道的使命を与えられ、世界中の武力紛争やその他暴力の伴う状況下で影響を受ける人びとの生命と尊厳を守り、苦しみを和らげるために尽力しています。各国の赤十字社、赤新月社など赤十字運動のパートナーと連携することで、紛争地でも効果的で幅広い活動が可能となります。
英語原文はこちら
Afghanistan: ICRC responds to deadly earthquake
Afghanistan: Swift response needed to help those hit by devastating earthquake