ヨルダン川西岸とエルサレム:ラマダン月の一風景
1910年創業のこのベーカリーは、エルサレムの旧市街のランドマーク的存在。活気にあふれるal-Saadiyeh (アル=サディーヤ) に近く、ラマダン (断食月) を通じてエルサレム独特のカーク (ゴマのベーグル) をはじめ、種類豊富なパンやペイストリーで有名。
エルサレムでカタヤフを売る老舗の一つQatayef Da’na (カタヤフ・ダーナ)。カタヤフはラマダンには欠かせないデザートメニューで、この店では独自の製法で作るため数十年来のご贔屓がつく。中東では知らない人のいない伝統の味。
ラマダンと言えばバラザーク。ゴマクッキーの一種で、エルサレムで長く愛されているお菓子。薪窯オーブンで焼くため調理法を習得するのが難しいとか。毎日方々からエルサレムの旧市街を訪れる人々も、その香りに食欲をそそられずにはいられない。
ラマダン中に家々を飾るランタン。子どもたちの楽しみでもある。ラマダンにランタンを買う習慣はエジプトのファーマティマ王朝までさかのぼる。
エルサレム旧市街、バブハッタに住むal-Razem (アル=ラゼム) 族の子ども。バブハッタはal-Aqsa (アル=アクサ) モスクに続く玄関口。ラマダン月を迎え、ランタンが飾られ、明かりの灯る街並みは息をのむほど美しい。
店先に座る二人の店主。イブラヒムモスクがあるヘブロン旧市街は、国の内外から多くの人々が訪れる最も有名なパレスチナ自治区の一つ。
ヘブロン旧市街。Karabeej Halab (カラビージュハラブ 、またの名をアレッポクッキー) は、シリア発祥の中東の伝統的デザート。砂糖シロップをベースに小麦粉と卵で作るこのお菓子は、イスラム教信者がラマダン月に好んで買っていく。
2019年5月27日
ヨルダン川西岸とエルサレムに住むパレスチナ人のラマダン月の過ごし方を収めた初めての写真集