第3回ヤングリポーター・コンペティション授賞式、ヤフー本社で初開催
2019年12月26日、ヤフー株式会社本社(東京)において、第3回ヤングリポーター・コンペティションの授賞式を開催しました。報道やジャーナリズムに関心を持つ、20~35歳の若者を対象にした同コンペティション。今回のテーマ「希望」に基づきドキュメンタリー映像、エッセイなど過去最多となる17作品の応募がありました。授賞式ではICRC賞、日本赤十字社賞、毎日新聞社賞の表彰を行いました。回を重ねるごとに応募作品のレベルが高くなっている中、全17作品の中から3作品が選ばれました。
ICRC賞を受賞したのは「明日も吃音と生きていく」を制作した石田結愛さん。授賞式ではICRC駐日代表部の代表レジス・サビオは「今日の世界では、何人たりとも置き去りにしてはいけないし、『ほかと異なる人々』が新たなものの見方や観点を生み出し『明るい変化』をもたらす、という大切なことを思い出させてくれました」とコメント。表彰状とトロフィーが授与されました。なお、石田さんには副賞として今後、ICRCの海外の活動地で取材機会を与え、現地の人道問題を取り上げた新たな作品を制作してもらう予定です。
日本赤十字社賞を受賞したのはエッセイ「米国ユタ州の日系人収容所を訪ねて」を手掛けた柳沢直己さん。日本赤十字社の喜多徹企画広報室長は、アメリカにおける人道的な取材を評価。柳沢さんには副賞として日本赤十字社の国内活動地への取材の機会が与えられ、その成果は同社の広報ツールで紹介される予定です。
そして毎日新聞社賞は「ピアノが私にくれたもの」を制作した佐々木駿平さんに贈られました(※カメラマンとの合作)。毎日新聞社の佐藤賢二郎氏は「取材対象との距離が近く、信頼され、受け入れられていることが伝わる作品」と高く評価しました。佐々木さんには、副賞として、毎日新聞のオンラインニュース番組「ユキコの部屋」への出演が決定し、2020年1月17日に毎日新聞社本社で収録予定です。「ユキコの部屋」についてはこちら(外部サイト):https://mainichi.jp/articles/20191121/k00/00m/040/297000c?fbclid=IwAR16kAc1tnaCxNsCAYr5hVgge_zPGSDjLmrkCj8WMIFo-d3SHugnRPYOfcY
授賞式には作品に登場した家族も駆けつけ、佐々木さんの受賞をともに喜んでいました。
また、会場には、第2回コンペティションでICRC賞を受賞した石川奈津美さんの姿も見られ、前月にパキスタンで行った取材の様子を紹介。取材対象やスタッフと打ち解けるコツや、障がい者の取材を通して、励ます側にいた自分が逆に取材対象に励まされて希望を見出せたことなどを語りました。なお石川さんの作品については、2020年前半にはICRCのHP等で公開する予定です。
最後に、審査員長の日本記者クラブ事務局長・土生修一氏により、コンペティションの総評に加えて、自身の新聞記者としての経験から、表現すること・伝えることの難しさについて言及。受賞者に激励の言葉を述べるともに、ジャーナリストとしてのポテンシャルを評価しました。
続いて行われたレセプションでは、今回から新たに後援社として加わったヤフー株式会社の中村塁氏が乾杯の音頭をとりました。中村氏は、未来を担うクリエーターを世に送り出す活動の一環として本コンペティションに参加した経緯を語り、若いジャーナリストたちにエールを送りました。
なお、第3回ヤングリポーター・コンペティション受賞者の作品はこちら(http://jp.icrc.org/event/yrc2019-results/)からご覧いただけます。
ヤングリポーター・コンペティション
主催:ICRC駐日代表部、早稲田大学ジャーナリズム大学院
後援:毎日新聞社、ヤフー株式会社、日本赤十字社