12月3日は国際障がい者デー

2015.12.02

紛争地で活動する赤十字国際委員会(ICRC)は、12月3日の国際障がい者デーにあたり、戦闘に巻き込まれて体の自由を奪われた人々の生活の向上と社会参加を促すため、グローバルキャンペーン「aDay4All」を立ち上げました。

 

ICRC駐日事務所は、10月に来日したアフガニスタンの車いすバスケットボールチームのムービーを制作。英語をはじめ他言語に訳され、来年のブラジル・パラリンピック出場を目指したアフガンチームの日本での奮闘を世界に発信します。

 

 

私たちは、病気や事故だけでなく、戦闘に巻き込まれて体が不自由になった人々に対して、義肢義足の提供や、リハビリテーション事業を運営するなどして支援しています。地雷やその他の兵器により障がいを負った人には、救急対応からその後の治療、リハビリ、心のケアを無償で施します。

 

こうした身体的・精神的なサポートに加えて、社会参加や社会復帰を後押しするため、職業訓練をはじめ、生計手段を得るための少額融資も実施。職業訓練を受けてICRCの職員になった患者さんたちもたくさんいます。また、子どもに対しては、在宅教育の機会なども提供しています。

 

生活の向上だけでなく、余暇も楽しめるよう、バスケットボールやサッカー、バレーボールなどのスポーツチームも結成。心身ともに充実した生活が送れるようお手伝いしています。12月3日には、本部のあるスイス・ジュネーブで、欧州サッカー連盟(UEFA)のCSR部門の代表や、車いすバスケットボールや障がい者クリケットのコーチたちを招いてトークセッションを開催。スポーツが、障がい者だけでなく社会全体にどれほどの恩恵を与えているかを語ります。

 

詳細と参加登録はこちら(本部サイト):https://www.icrc.org/en/event/sport-disability-international-day-persons-disabilities-day-for-all

 

障がい者への日頃の支援や上述イベントに加えて、戦闘員か民間人かを問わず無差別に殺傷する兵器・武器を使用しないよう全ての紛争当事者に訴え続けることも、戦争のルールを定めた国際人道法の守護者であるICRCの重要な役目です。

 

数字で見るICRCの活動(2015年)

  • 義肢義足リハビリテーション事業:33ヶ国で125の関連業務を展開
  • 社会復帰支援事業(職業訓練や就職支援、ビジネスを始めるための少額融資、スポーツ支援など):17ヶ国で39の関連業務を展開
  •  義肢義足、車いす、松葉づえなどの提供(2015年1~9月):23万5,000人以上(うち14%が子ども、18%が女性)
  • 奨学金を得て、専門学校やオンラインコースで義肢義足の提供について学んだICRCの現地職員(2015年1~6月):42名