昭憲皇太后基金:2018年の配分先を決定
「昭憲皇太后基金」は、名前のとおり、明治天皇の皇后であった昭憲皇太后に由来しています。昭憲皇太后は、1912年に開かれた第9回赤十字国際会議で、各国赤十字・赤新月社による平時の救援活動を推進する国際的な基金の創設を提案。その基金は現在、国際赤十字・赤新月社連盟とICRCの代表によって構成される昭憲皇太后基金管理合同委員会によって、管理・運営されています。
同基金の利子は、毎年各国赤十字社・赤新月社に配分され、当該国の地域をいろいろな形で支援しています。最初の配分は1921年に実施され、以降、これまでに150を超える各国赤十字・赤新月社が支援を受けてきました。
2018年の支援総額は、42万3060スイスフラン(約4700万円)。下記15のプロジェクトに配分されることになりました。
ウルグアイ赤十字社
・ボランティアの育成・リクルート強化
エジプト赤新月社
・思春期の少女を対象にした性暴力や性差別からの保護
エルサルバドル赤十字社
・赤十字運動の基本原則の推進、特に子どもを対象とした基本原則の普及活動
コートジボワール赤十字社
・若者への献血推進活動および供給可能血液の確保
ソマリア赤新月社
・リーダーの育成・能力強化
パキスタン赤新月社
・献血者管理システムの強化
パラオ赤十字社
・在宅ケアを必要とする人たちの生活向上
ベラルーシ赤十字社
・応急法プログラムの改善
ホンジュラス赤十字社
・平和・非暴力などに関する教育の推進
マケドニア赤十字社
・ルーマニア赤十字社との協働による、マイノリティ・コミュニティーへの支援
モルディブ赤新月社
・移民の人たちへの保健知識提供およびコミュニティー支援
ラトビア赤十字社
・ボランティア活動への参加促進
リベリア赤十字社
・病院搬送システムおよび救急サービスの向上
ルーマニア赤十字社
・マケドニア赤十字社との連携による少数民族ロマ族への支援、コミュニティーへの受け入れ促進
レソト赤十字社
・HIV感染患者への支援、HIV感染予防活動
詳細な記事はICRCジュネーブ本部(英語)で確認できます。