第8回国際人道法(IHL)・模擬裁判国内予選大会開催報告
赤十字国際委員会(ICRC)は、第8回国際人道法(IHL)模擬裁判大会国内予選を、2017年12月2日(土)、3日(日)に早稲田大学にて開催しました。大会の接戦を制し優勝したのは、東京大学・国際基督教大学合同チームです。また最優秀弁論賞は、横浜市立大学の青山優子さんに贈られました。
今年は、複数大学から構成される合同チームを含め、愛知県立大学、京都大学、国際基督教大学、東京大学、同志社大学、一橋大学、早稲田大学、横浜市立大学から過去最多となる計9チームが参加し、弁論を戦わせました。2日間に渡って開催された大会は、観戦者を含め100名以上の参加を得て、盛況なイベントとなりました。
本大会は、早稲田大学古谷修一ゼミ生の方々による多大なる支援をもって開催されました。また、裁判官役として、外務省総合外交政策局人権人道課・杉浦正俊氏、尾崎健氏、外務省領事局ハーグ条約室・塚田久美子氏、国際赤十字・赤新月社連盟・ユリア・パロス氏、国連難民高等弁務官事務所駐日事務所・谷直樹氏、在京スイス大使館・ペーター・ネルソン氏、日本赤十字社国際部・齊藤彰彦氏、日本弁護士連合会・須田洋平氏、大野鉄平氏、米第五空軍司令部法務部・ランス・アモパス氏、ドナルド・バッグ氏、ライアン・ファレル氏、米在日陸軍・アンソニー・オズボーン氏、防衛大学校・石井由梨佳氏、西南学院大学・根岸陽太氏にご協力いただきました。
参加チームは、同年7月に発表された本模擬裁判に係る問題文を読み込み、周到な準備を進めて大会に臨みました。参加者は国際法一般、特に国際人道法の知識を駆使しながら、英語で自らの弁論を展開。各ラウンドでは、国際人道法の理解を問い、事実関係の立証を迫る裁判官からの鋭い質問に、身振り手振りを交えて必死に答える姿が印象的でした。また、今回初の試みとして、本大会初日に、日本赤十字社の協力を得て、国際人道法に関するロールプレイを実施。参加者は、模擬裁判の問題文のシナリオに基づき、ICRC職員の役割を演じ、紛争地における人道支援活動を行う場面を体験しました。
なお、優勝チームは、2018年3月に香港で開催される国際人道法アジア・太平洋地域大会の日本代表の資格が与えられます。
ICRCは、優勝チームの同地域大会への参加を全面的に支援していきます。
ICRCは例年12月に、国際人道法模擬裁判大会国内予選を企画・開催しています。来年も多くの学生の参加をお待ちしています。なお、来年度の詳細については、また追って本HP上にて発表させて頂く予定です。