【プレスリリース】赤十字・核兵器の廃絶を訴える~「第二回核兵器の人道的影響に関する会議in メキシコ」~
2014年2月13日~14日、メキシコ南西部のナジャリットで開かれる同国政府主催の「第二回核兵器の人道的影響に関する会議」 で、国際赤十字•赤新月運動 (以下、赤十字運動) は、世界各国に対し核兵器廃絶に対して確固たる決意で臨むよう訴えます。
また、赤十字運動は、核兵器の持つ人道上の壊滅的な脅威を理由に、核兵器の廃絶と使用禁止に向け各国政府が負う責務についても訴えます。
同会議は、2013年のオスロ会議を引き継ぐものです。オスロでは、各国政府や国際機関、市民団体が、核兵器が及ぼす人道上の甚大な被害について議論するために初めて一堂に会し、核爆発直後の大規模な人的被害と物質的損害に対して適切な支援を提供することが事実上不可能であることが強調されました。
今回の会議で開会の辞を述べる赤十字国際委員会(ICRC)のクリスティン・ベアリー副総裁は次のように語ります。「1945年8月、広島で日本赤十字社とICRCは核兵器の恐るべき脅威を目の当たりにしました。以来、核兵器の破壊力は技術の発展とともに進化し続けています。その短期、中期、長期的な人道的影響は、本会議を通して、広く認識される必要があります。核兵器に関する議論が国家間で軍事面や安全面の枠を越えて、広く人道的観点で繰り広げられていることは歓迎すべき進展です」。
同会議の開催に先がけ、アメリカ大陸やカリブ諸国、アフリカ、欧州、中東とアジアから21の赤十字社・赤新月社が集まり、核兵器に関する赤十字運動の見解の普及について話し合いました。
「核兵器がもたらす人道被害は、前例のない壊滅的なものになります。そうした状況下で赤十字運動が支援活動を行うことは、実質、不可能です。支援に向かおうとする職員の現場へのアクセスと安全が確保できない中での被爆者支援は困難を極めます」と、赤十字運動の一員として同会議に参加するメキシコ赤十字社のフェルナンド・スイナガ社長は語ります。
赤十字は2013年11月にシドニーで開催された赤十字運動の代表者会議において、各国政府や政策決定者、その他有識者と、核兵器の人道上および法律上の問題解決のために連携をさらに推進していくことを、4年間の行動計画案の中で再確認しました。
「広島の教訓とともに、前回のオスロと今回の会議で得る新たな見識が、21世紀の核兵器廃絶に向けた各国の動きを促す機会なることを願います」と、会議を目前にベアリー副総裁は語りました。
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