ICRCインターンシップ体験談 広報インターン福原玲於茄さん

お知らせ
2022.02.02
インターンの福原さん

©ICRC

2021年9月から2022年1月までの5カ月間、赤十字国際委員会(ICRC)駐日代表部の広報インターンとして勤務した福原玲於茄(ふくはら れおな)さん。インターンシップを終えて、福原さんから体験談が届きました。

応募のきっかけは?

学部時代にICRCのデレゲート(国際要員)による講演会に参加したことがきっかけで、国際人道法やICRCの活動に興味を持ちました。さらに、ICRC主催の国際人道法模擬裁判とロールプレイ大会の参加にあたり、ICRCの理念と活動内容について勉強する中で、ICRCの一員として実務に携わりたいという思いが強くなり、インターンシップへの応募を決意しました。

業務内容は?

駐日代表部のコミュニケーション部門は、日本にいる人々に、紛争地の人々の問題を自分事として考えてもらい、ICRCの活動について知ってもらうことが主な目的の一つです。そのため、インターン業務では、日本人の興味・関心を引くようなコンテンツの企画・作成に携わらせていただきました。普段の業務では、ICRC駐日代表部のFacebook やTwitterの更新をしたり、毎月発行している電子版のニュースレターを作成しました。ICRCのSNSアカウントをフォローしてくださっている方々が、どんな情報を必要としているのかを考えながら作成したり、ICRCの支援を受けている人々の写真や活動の様子を見て「これだけは伝えたい!」という気持ちで投稿を作成しました。SNSユーザーの傾向を分析しながら、どんな内容なら興味を引くことができるのか、スタッフの方々と相談し、戦略的な運用方法について伺うことができたことは、非常に勉強になりました。

これらに加えて、ICRC本部が作成した英語の資料の翻訳、帰国したデレゲートへのインタビューを行う機会もいただきました。特に、デレゲートへのインタビューでは、ICRCの「公平・中立・独立」の原則が、現場でどのように反映されているのか、また原則を順守しながら活動することの難しさについて、実例とともに伺うことができました。大学で勉強してきた国際人道法やICRCの活動枠組みが、実務においてどのように適用・運用されているのかを知ることができ、普段の大学生活では知ることができないことを学ぶことができました。

特に印象に残っていることは?

どの業務も非常にやりがいがあり、多岐に渡る業務に携わる中でICRCの魅力を実感しています。5カ月間のインターンを通して、最も印象的だったのは、ICRC職員の仕事・組織に対する思いや考え方を直接聞けたことです。ICRCでは、独自のプラットフォーム上でセミナーやシンポジウムを開催しており、100以上の国と地域で活動する職員が参加することができます。インターンもプラットフォームにアクセスし、気になるセミナーに参加することができました。例えば、年末には世界のICRC職員が、今後のICRCの活動、さらには世界の紛争や人道支援の今後について話し合うことを目的としたセミナーに参加しました。セミナー中に多くの職員が“Humanity”に基づいて夢や目標を共有し、お互いに士気を高めている様子に感銘を受けました。大きな組織であるほど、組織の方向性や一貫性を保つのが難しいと言われるからこそ、組織内でのセミナーを定期的に開催することで、多様なバックグラウンドや専門性を持つ職員をまとめているのだと感じました。

今後の展望を聞かせてください

インターンシップを通して、ICRCには他の団体にはない強みや魅力があると感じたため、いつかICRCのデレゲートとして働いてみたいと思っています。今後は、2年間の実務経験を積んだ後、国際人道法や平和構築に関する勉強を続けながら、デレゲートの試験にも挑戦してみたいです。

ICRCでインターンシップを考えている人たちへ

国際協力や人道支援について考える時、その組織が関心対象としている人々や地域、組織が異なるという意味では、所属する組織によって支援のアプローチや考え方は大きく異なる場合があると思います。そういった組織の違いを、実務を通して感じることができるのもインターンシップの良さだと感じます。そして、ICRCのインターンシップでは、業務内容はもちろんのこと、職員さんとの普段の会話から学べることが沢山あります。インターンシップを検討されている方々にはぜひ、人道支援分野への視野やネットワークを広げながら、インターン業務を楽しんでいただきたいです!