ICRCインターンシップ体験談 広報インターン小林勇輝さん
応募のきっかけは?
初めて赤十字国際委員会(ICRC)を知ったのは、学部生時代にICRC主催の国際人道法模擬裁判大会へ参加した時でした。それ以降、国際法や紛争、難民をはじめとする人道問題に強い関心を持つようになったことが応募のきっかけです。
国内の大学院へ進学後、コロナ禍の日本にいながらも、何か海外の人道支援に貢献できる方法はないかと考え始めました。そんな時、ICRC駐日代表部のインターンの方たちの「インターンシップ体験談」を読み、「日々の業務を通して人道支援に携わる一員として、人道問題に取り組める」良い機会だと確信したことも、応募したきっかけの一つです。
業務内容は?
ICRC駐日代表部のコミュニケーション部門で、広報インターンとして約5カ月間、業務に携わりました。日々の業務では、毎月発行している電子版ニュースレターの作成、FacebookやTwitterなどSNS投稿の原稿作成などを行いました。
数多くあるニュースの中から、日本に暮らすみなさんが特に関心がありそうなニュースや、ぜひ知ってもらいたいICRCの活動内容をピックアップし、コンテンツの作成を担当しました。その他には、オンラインとオフラインのハイブリッドイベントの開催にあたり、必要なサポートや広報用動画の翻訳なども行いました。
また、年に一回、ICRC 駐日代表部が発行している、ある一つのテーマにフォーカスしたニュースレター番外編におけるリサーチや執筆にも注力しました。2022年号のテーマは「気候危機と紛争」。スタッフの方々からサポートしてもらい、長い期間をかけて制作に携われたことは大変貴重な経験となりました。今後しかるべきタイミングで発行されるとのことなので、発行された際には、ぜひ皆さんにも読んでいいただきたいです。
特に印象に残っていることは?
私のインターン期間中である2022年2月からウクライナでの紛争が激化・拡大し、その広報活動に携われたことが印象的でした。2月以降、ウクライナ情勢に関する業務の優先順位が急激に高まり、ICRC 本部が作成した関連記事や動画の翻訳、SNSなどでの情報発信などを行いました。
日々、最前線で活動するICRC職員や、ウクライナ周辺国で活動するボランティアの方たちのニュースを目にするたびに、自分も日本からできることに挑戦しようというモチベーションにつながりましたし、今後の自分の将来を考える上で大変有意義な経験となりました。
また、ICRCは100以上の国と地域で活動しているからこそ、世界中のさまざまな職員の方たちの活躍から多くの刺激を得ることができることもICRCでインターンシップをする魅力の一つだと実感しています。
今後の展望を聞かせてください
ICRCでのインターンシップを通して、さまざまなアプローチによる人道支援が必要とされていることをさらに実感し、国際人道法についても引き続き勉強していこうと思いました。今後、修士課程を修了後も、自分にできる形で人道支援に携わっていきたいと考えています。また、ICRC駐日代表部は、日本電気株式会社(NEC)や早稲田大学との協力のもと、ドローンを活用して紛争地域での地雷除去にも取り組んでいます。将来、私もこのような最新技術の活用を通じた人道問題の解決に貢献できるような人材になりたいと思います。
ICRCでインターンを考えている人たちへ
いまだにコロナ禍でなかなか海外へ直接行くことが難しい状況において、ICRC駐日代表部でのインターン活動は、武力紛争の影響を受けている人々に対する人道支援の一翼を担うことができる大変貴重な機会です。何より、国際人道法や人道支援、広報戦略などについて専門的な知識や経験の豊富なICRC駐日代表部のスタッフの方たちと一緒に働き、意見やフィードバックをいただくことができる環境はとても刺激的でかつ有意義です。ICRCの活動に関心のある方はもちろん、将来的に国際的な組織や人道支援に携わりたいと考える方は、ぜひICRCでのインターンシップに挑戦してみてください。