インターンシップ体験談 広報インターン 鈴木志歩

©ICRC
応募のきっかけは?
大学の授業がひと段落し、新たなことに挑戦したいと思っていた際に、たまたまICRCが広報インターンを募集していることを知りました。国連機関の広報部でインターンをしていたこともあり、今までの経験も生かせるのではないかと思い応募しました。
業務内容は?
毎日の業務としては、ジュネーブの本部が出した記事の日本語訳の作成とそのアップロード、月に一度のニュースレターの作成・発送などをおこなっていました。
また、以前のインターンでSNSコンテンツの作成が楽しかったと職員の方に伝えたところ、SNSコンテンツの作成にもたくさん携わらせていただけることになりました。SNSでは日本ならではのイベントに投稿内容を関連付けることで、日本の方によりICRCの活動について知ってもらえるように努力しました。イベントの広報でSNSを活用する機会も多くあり、ショートショート フィルムフェスティバル & アジアでは、映画祭の運営の方がたや、チャリティープレートを用意してくださったカフェ・ル・ポミエさん、日本赤十字社東京都市部の方がたといった、駐日代表部外の方たちとも連携させていただき、とても勉強になりました。
くわえて、ショートショート フィルムフェスティバル & アジアやTICAD9でICRCがイベントを開催した際には、現地で会場設営や受付など、運営のサポートもさせていただきました。
インターン期間を振り返って
約半年間にわたるインターンでたくさんの貴重な経験をさせていただきましたが、中でも特に印象に残っているのは、日本被団協の代表委員である田中煕巳さんとのインタビューに同行させてもらったことです。小学生の頃から夏休みの自由研究の題材に原爆の被害を取り上げるほど原爆について強い関心を持っていましたが、実際に当時を経験された方の話を聞くのは今回が初めてでした。インタビュー中はカメラを担当していたのですが、田中さんの話はとても力強く、カメラを持っていることを忘れてしまうくらい話に聞き入ってしまいました。
世界各地で無差別な攻撃が繰り返されている現在において、田中さんの「信頼と対話」というメッセージから、ただの傍観者になってはいけないということを強く感じました。
日本被団協代表委員・田中煕巳さんのインタビュー動画はこちら
ICRCで学んだこと
ICRCでの一番の学びは、赤十字の7原則の1つである「中立」の重要性と難しさです。Web記事やSNSの投稿を起案する際には、常に中立を意識して、敵と味方を区別しない表記にするよう気を配っていました。
ICRCでインターンをするまでは、国連を含めたすべての国際組織に対して、すべて似たようなイメージを持っていました。しかし、今回の経験をとおして、中立を掲げる赤十字だからこそ、捕虜の訪問や戦争当事者との対話ができることを知り、他の組織にはない赤十字の良さと強みに気づくことができました。
今後の展望は?
2025年9月からの1年間は、イギリスの大学院にて開発学を学ぶ予定です。大学院卒業後の進路についてはまだ具体的には決まっていませんが、どんな形であれ、国際社会に貢献できる道に進みたいと考えています。将来、駐日代表部でお会いした職員の皆様とまたお会いできるように精進したいです。
ICRCでインターンシップを考えている人たちへ
ICRCの駐日代表部は10名ほどの職員さんが働いている、アットホームなオフィスです。週に1回、他の部署の職員さんのお話を聞ける時間もあり、ICRCの広報部だけでなく、日本国内、そして世界でICRCがどのように動いているのかをリアルタイムで見聞きすることができます。
国際協力に関心を持っている方にとって、駐日代表部でのインターンシップは、世界で160年以上も活動を続けている赤十字を生で見ることのできる貴重な機会になると思います。少しでも興味・関心があったら、応募してみることを強くおすすめします!