「日本からできることを考え、アクションする」核兵器禁止条約第一回締約国会議に参加したユースが報告会を開催

イベント
2022.09.29

「核実験に反対する国際デー」の8月29日(月)、オーストリアの首都ウィーンで開催された核兵器禁止条約の第一回締約国会議に参加したユースの報告会を実施しました。(主催:赤十字国際委員会、日本赤十字社)

報告会の様子は、以下の動画でご覧いただけます。若者をはじめ全ての世代が自分にできることを模索し実践する、それが核兵器なき世界に向けた着実な前進につながることを、今回の報告会を通して感じ取ることができます。ぜひご覧ください!

イベント要約

締約国会議への参加に向けて、昨年2021年の10月と12月に「核兵器と気候危機を考える作戦会議」 を実施。初回の会場だった、東京・夢の島公園にある社会教育施設「第五福竜丸展示館」学芸員の蓮沼佑助さんが報告会のキックオフを飾り、ユースにはウィーンでの経験を活かして未来の議論の裾野を広げてほしい、と期待を語りました。
※第五福竜丸は、68年前の1954年3月、太平洋での水爆実験に巻き込まれて被ばくしました。

蓮沼さんの挨拶の後は、二つのセッションを設けて、ユースがそれぞれに思いを語り、意見交換を行いました。

1. 現在の核兵器をめぐる現状について/締約国会議についての振り返り

パネリスト:高垣 慶太(ICRCボランティア/ユース代表)、奥野 華子(ICRCユース代表)、ZHAO Xianghao(大分県青年赤十字奉仕団/日赤ユース代表、オンライン)、高橋 悠太(KNOW NUKES TOKYO共同代表)

ファシリテーター:(崇徳高校新聞部)川畑 悠成、稲田 寛汰、藤原 綾香、二階藏 翔

2. 今後の活動について意見交換

パネリスト:同上
ファシリテーター:田中美穂(カクワカ広島共同代表)、廣瀬未沙(大阪府青年赤十字奉仕団)

第一部では、締約国会議に参加した各パネリストが現地での活動を総括。また、締約国会議後のNPT再検討会議にも参加した、KNOW NUKES TOKYO共同代表の高橋悠太さんが、二つの条約の特徴や核兵器禁止条約の意義、そして自身の関与や想いを述べました。ファシリテーターは、おととしのICRC駐日代表の広島訪問以来、駐日代表部と交流のある広島の崇徳高校新聞部の生徒のみなさんが務め、締約国会議の内容やウィーンでの日常など、緩急交えた質問をパネリストへ投げかけました。

第二部では、広島にゆかりのある国会議員との面会活動を行ってきたカクワカ広島(核政策を知りたい広島若者有権者の会)共同代表の田中美穂さん、青年赤十字奉仕団を務める廣瀬未沙さんをファシリテーターに据えて意見交換をしました。今後求められる若者の役割や、活動をどう持続させていくか、関心をどう呼び込んで仲間を増やしていくかなど、核兵器の問題を自分事としてとらえ、機運を盛り立てる上での課題についてたっぷりと語りました。

活発な意見や想いが共有された後、ICRC駐日代表のジョルディ・ライクが、対人地雷禁止キャンペーンに関わっていた若かりし頃の自らの経験を踏まえて、不可能を可能にする力について言及。将来の決定を下す未来のリーダーとして突き進んでほしい、とユースの今後にエールを送りました。