第10回国際人道法(IHL)・模擬裁判国内予選大会開催報告

日本
2019.12.11

赤十字国際委員会(ICRC)は、第10回国際人道法(IHL)模擬裁判大会国内予選を、2019年11月30日(土)・12月1日(日)の二日間にわたって早稲田大学で開催しました。

優勝した東京大学チームと裁判官役を務めた在日スイス大使館のユリア・パロス氏© ICRC

最優秀弁論賞が贈られた清水元気さんと裁判官役を務めた米第五空軍司令部法務部のドナルド・バッグ氏© ICRC

接戦ののち、予選、準決勝を制し優勝したのは東京大学チーム。
また、最優秀弁論賞は、上智大学・東京大学合同チームの清水元輝さんに贈られました。

今年は、複数大学から構成される合同チームを含め、愛知県立大学、国際基督教大学、横浜市立大学、同志社大学、東京大学、宇都宮大学、京都大学、上智大学、一橋大学、早稲田大学から計9チームが参加。2日間にわたって開催された同大会は、傍聴者を含めて100名超が参加するなど、盛況なイベントとなりました。

国内予選は昨年に続き、早稲田大学の古谷修一教授とゼミ生のサポートを得て成功裏に幕を閉じました。

また、裁判官として、以下の方々に貢献いただきました。
大阪女学院大学/髙橋宗瑠氏
外務省総合外交政策局人権人道課長/南慎二氏
最高裁判所司法研修所司法修習生/中鳥勇紀氏
在日スイス大使館/ユリア・グシニナ・パロ氏
日本弁護士連合会/須田洋平氏、大野鉄平氏、高田敏明氏
一橋大学/竹村仁美氏
米第五空軍司令部法務部/ドナルド・バッグ氏、マイケル・ピアソン氏
防衛省統合幕僚監部/齋藤雄介氏
赤十字国際委員会アジア太平洋地域法務官/ヤン・ローマー

参加チームは、今年7月に発表された本模擬裁判の問題文を読み込み、周到な準備の上大会に臨みました。国際法一般、特に国際人道法の知識を駆使しながら、英語で自らの弁論を展開。各ラウンドでは、国際人道法の理解を問い、事実関係の立証を迫る裁判官からの鋭い質問に、身振り手振りを交えて懸命に持論を展開していました。また、大会初日には、ICRCアジア太平洋地域法務官ヤン・ローマ―がICRCの法務官としてのキャリアについて講演しました。

アジア太平洋地域法務官ローマーによるキャリアトーク© ICRC

優勝チームは、20203月に香港で開催される国際人道法アジア・太平洋地域大会の日本代表として参加します。ICRCは、優勝チームの同地域大会への参加を全面的に支援していきます。

決勝法廷の様子© ICRC

恒例のイベントとなった国際人道法模擬裁判。来年も多くのチームの参加を待っています。
詳細は、決まり次第本HP上にて公開します。