ガザ:増える人々の犠牲

ガザ地区
2018.04.11

©Mohamad Zarandah/ICRC

 

赤十字国際委員会(ICRC)は、ガザとイスラエルの境界付近で発生した暴力による人的犠牲、特に死傷者の多さを憂慮しています。

 

3月30日、イスラエルとの国境フェンスに沿ったガザ地区の複数の場所で起きた暴力行為により、約1500人が医療支援を必要としました。うち800人は実弾による負傷でした。

 

「今回の人的犠牲は、民間人が受ける被害や犠牲を最小限に留めるために、全紛争当事者があらゆる予防措置をとることの重要性を示しています」と、ガザICRC副代表部の代表、ファブリス・エドゥアルドは言います。「私たちはイスラエルが抱える治安上の懸念を理解しています。しかし、殺傷力の高い武器は、最終手段として、かつ人命を守るのに不可避な事態の時にのみ使用されるというのが原則です。」

 

ICRCは、パレスチナ赤新月社(PRCS)の緊急対応能力の高さに注目しています。救急者や人的移動などに関わる人たちとICRCとの円滑なやり取りが、そうした対応を可能にさせました。

 

ICRCは、PRCSとガザの病院が緊急対応にあたる中で、物資や技術的な支援を提供しています。

 

「死傷者の殺到は、過重な負担がかかりながらも資源不足にある医療システムに、更なる負担を強いています」とエドゥアルドは説明します。

 

今日までにICRCは800人以上の患者が治療のために必要とする緊急手術用の器具、薬、使い捨て用品、車椅子のような移動支援器具を提供しました。

 

ICRCは任務の一環として、中立な仲介役を担います。また、暴力の影響が民間人に及ぶの最小限にし、医療従事者たちが安全に活動できる人道スペースを確保するために、関連する全ての政府機関や治安部隊と機密の対話も行っています。

 

原文は本部サイト(英語)をご覧ください。