ウガンダ・コンゴ民主共和国:家族の再会
コンゴ民主共和国東部で起きている紛争によって家族と生き別れになってしまった19人のコンゴの子供たちは2年間ウガンダの難民キャンプで暮らしていました。しかし赤十字国際委員会、ウガンダ・コンゴ民主共和国赤十字社の支援により子供たちは無事に家族と再会することができました。
コンゴ民主共和国(DRC)赤十字社のボランティアは国内を駆け回り、へき地を訪れ、避難している子供たちの家族を探しています。DRCの東部ではこれまでの20年間で紛争が激しさを増し、ウガンダ当局によると18万もの子供たちが母国での悲惨な状況から逃がれ、ウガンダでの避難を余儀なくされています。情勢が安定し、家族の再会が可能になりつつあるなか、ウガンダのカンパラとDRCのゴマにあるICRC代表部は、ウガンダ赤十字社と協力して、ウガンダに避難している子供たちと家族の再会を支援しています。 ©Christian Katsuva/ICRC
二ヨンジマ(左、14歳) とジャスティン(右、13歳)の兄弟は、2012年のある朝いつも通りに家族が運営する農園の手入れに取りかかっていました。しかし、武力紛争により、避難を余儀なくされます。兄弟は逃げる途中で離れ離れとなり、ウガンダでそれぞれが避難生活を送っていました。幸いなことに、難民居留地で兄弟は再会を果たすことになります。
「僕はお母さんから鳥を追い払うよう頼まれたので、農園にいました。そして家に戻ると、お母さんはもういませんでした。紛争が始まったので、逃げたのだと思います。僕は、国境に向かって逃げる大勢の人たちについて行きました」とジャスティンは語ります。学校に通っていた普通の少年から一転して難民としての生活を強いられることになりました。ICRCの家族再会支援担当スタッフが難民居留地でジャスティンの名前を確認している一枚です。 © John Abimanyi/ICR
二ヨンジマはジャスティンが生活する難民キャンプに3カ月後に到着し、弟と再会を果たしました。「学校に行かない日は、いつも農園に行って鳥を追い払う仕事をしていました」二ヨンジマは語ります。「その日はいつものように農園にいて、突然の銃声に驚き、逃げてゆく集団を追いかけるように僕も逃げました。僕とそこにいた友達はずっと一緒に国境へと向かいました。再会できた弟が、僕と同じように学校に通っていると知った時はとても嬉しかったです」とニヨンジマは続けます。© John Abimanyi/ICRC
新しい服に着替えた二ヨンジマとジャスティンは家族との再会が待ち遠しくてなりません。ジャスティンは話します「早くお母さんに会いたいです。僕が何かを欲しいものがあると、お母さんはいつも与えてくれました」© Angela Bertini Schuldt/ICRC
DRCとウガンダの国境で、DRCのゴマから来たICRCのチームが友達を受け入れるなか、ジャスティン(左)は待っています。 © Angela Bertini Schuldt/ICRC
北キブ州のブナガナ国境線を渡る途中、母国に帰る嬉しさから子供たちが満面の笑みを浮かべています。家族との再会を思い浮かべるだけで、歌ったり飛び跳ねたりしてしまいます。7歳のモーゼズが両手でピースサインをしています。「僕の家はキシャンガにあって、明日お家に帰れるみたい。家族とまた一緒に生活することができてとても嬉しいです」とモーゼズは話します。©Christian Katsuva/ICRC
村に戻ってきた子供と家族の再会を祝おうと、村の住民が集まって来ます。昔一緒に遊んだ友達からは、家から遠く離れた生活について質問攻めに合います。 ©Christian Katsuva/ICRC
バハティ・エリックの祖母は、長い間行方不明だった孫との再会の嬉しさで胸がいっぱいです。「孫の顔を最後に見たのは2年前です。もう孫はどこかで亡くなり、永遠に帰ってこないものと思っていました。赤十字ボランティアから孫が見つかったと聞いたときは驚きました。実際に孫の顔をこの目で確かめるまでは、信じられませんでした。孫が戻ってきたので、私は安心してこの世を去ることができます」 © Christian Katsuva /ICRC
ジャスティンと二ヨンジマはついに家に帰ることができ、父親(右)と再会しました。© Christian Katsuva /ICRC
「家族や友達と再会することができてとても嬉しいです。家族と離れて初めて家族の大切さがわかります。学校に戻り、仲間とも再会できたことにも喜んでいます」と赤いズボンを着ている少年、アマニ・ジャン-マリー・アミニが家族とポーズをとりながら話します。 © Christian Katsuva /ICRC